取り組み・取組み・取組の違いを先に結論
「取り組み」「取組み」「取組」は、どれも基本的には「物事に向き合って行うこと」「課題にあたること」を表します。
ただし、文章で使うときは次のように使い分けると自然です。
| 表記 | 読み方 | おすすめ度 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|---|
| 取り組み | とりくみ | 高い | 一般向け文章、ブログ、メール、広報文 |
| 取組 | とりくみ | 高い | 公用文、行政文書、報告書、見出し、資料名 |
| 取組み | とりくみ | やや低い | 使われることはあるが、表記統一では選びにくい |
迷ったら、一般向けには「取り組み」、公用文・行政文書では「取組」と考えると分かりやすいです。
一般向けの文章では「取り組み」が読みやすい
ブログ記事、Webサイト、ビジネスメール、社内のお知らせなどでは、「取り組み」がもっとも読みやすく自然です。
例文は次のとおりです。
- 環境問題への取り組みを紹介します。
- 社員の健康を守る取り組みを始めました。
- 英語学習を続けるための取り組みをまとめました。
「取り組み」は送り仮名があるため、ひと目で「とりくみ」と読みやすいのが特徴です。
公用文や行政文書では「取組」が使われやすい
一方で、国や自治体の文書、行政資料、政策資料などでは、名詞として「取組」がよく使われます。
例文は次のとおりです。
- 地域活性化に向けた取組を推進する。
- 各学校における取組状況を確認する。
- 今後の取組方針を示す。
「取組」は、文章を簡潔に見せられるため、資料名・見出し・報告書などで使いやすい表記です。
「取組み」は間違いではないが優先度は下がる
「取組み」も見かける表記ですが、一般向けなら「取り組み」、公用文寄りなら「取組」のほうが選びやすいです。
「取組み」は、送り仮名を一部だけ残した形です。
- 取り組み:送り仮名をしっかり付ける
- 取組:送り仮名を省く
- 取組み:中間的な表記
そのため、文章内で「取り組み」「取組」「取組み」が混ざると、表記ゆれに見えやすくなります。
「取り組み」の意味と使い方
「取り組み」は「取り組むこと」を表す名詞
「取り組み」は、動詞「取り組む」を名詞として使う形です。
「取り組む」には、次のような意味があります。
- 問題や課題に向き合う
- 仕事や活動に力を入れる
- 物事を解決しようとして行動する
つまり「取り組み」は、何かを良くするための活動・努力・実践を表す言葉です。
「取り組み」は読者にやさしい表記
「取り組み」は、送り仮名があるため、読み間違いが起きにくい表記です。
特に次のような文章では「取り組み」が向いています。
- ブログ記事
- 商品・サービス紹介ページ
- 採用ページ
- メール
- 社内向けのお知らせ
- 学校・会社の広報文
- 一般の読者に向けた説明文
たとえば、Web記事で次のように書くと自然です。
当社では、働きやすい職場づくりのための取り組みを進めています。
読者にやわらかく伝えたい場合は、「取組」よりも「取り組み」のほうが親しみやすくなります。
「取組」の意味と使い方
「取組」は名詞として使われる簡潔な表記
「取組」も「取り組み」と同じく、基本的には「取り組むこと」を表します。
ただし、印象は少し異なります。
| 表記 | 印象 |
|---|---|
| 取り組み | やわらかい・読みやすい・一般向け |
| 取組 | 簡潔・公式感がある・資料向け |
「取組」は、特に次のような言葉と組み合わせて使われます。
- 取組状況
- 取組内容
- 取組事例
- 取組方針
- 取組結果
- 重点取組
- 今後の取組
たとえば、資料や報告書では次のように使えます。
本資料では、各部署の取組状況を整理する。
このように「取組」は、見出しや資料内の用語として短くまとめたいときに便利です。
動詞として使うときは「取り組む」が自然
注意したいのは、動詞として使う場合です。
名詞では「取組」と書く場合でも、動詞では基本的に「取り組む」と書くのが自然です。
| 品詞 | 自然な表記 | 例文 |
|---|---|---|
| 名詞 | 取組 | 環境保全への取組 |
| 動詞 | 取り組む | 環境保全に取り組む |
次のように書くと分かりやすいです。
- 環境保全への取組を進める。
- 環境保全に取り組む。
- 新しい課題への取組を始める。
- 新しい課題に取り組む。
「取組む」という表記も見かけることがありますが、一般的な文章では「取り組む」を選ぶほうが無難です。
「取組み」はどんな表記か
「取組み」は送り仮名を一部残した形
「取組み」は、「取り組み」から「り」だけを省いた表記です。
見た目としては「取り組み」と「取組」の中間にあります。
| 表記 | 送り仮名の付き方 |
|---|---|
| 取り組み | 「り」「み」を送る |
| 取組み | 「み」だけを送る |
| 取組 | 送り仮名を付けない |
「取組み」は完全な誤りとまでは言い切れませんが、文章全体の統一を考えると、あえて選ぶ必要は少ない表記です。
「取組み」を使うと表記ゆれに見えやすい
たとえば、同じ記事の中で次のように混ざっていると、読者に違和感を与える可能性があります。
- 環境への取り組み
- 働き方改革の取組
- 新サービスへの取組み
このように3つの表記が混在すると、「ルールを決めずに書いている」印象になります。
文章の信頼性を高めるためには、最初にどの表記を使うか決めて、最後まで統一することが大切です。
場面別の使い分け
ブログ記事やWebサイトでは「取り組み」
一般読者に向けた記事では、「取り組み」がおすすめです。
理由は、読みやすく、やわらかく、意味が伝わりやすいからです。
例文です。
- SDGsへの取り組みを紹介します。
- 企業の取り組み事例を分かりやすく解説します。
- 子どもの学力向上に向けた取り組みをまとめました。
特にSEO記事では、読者が検索する言葉に近い自然な表記を使うことが大切です。
「取り組み」は検索ユーザーにも分かりやすいため、一般向けの記事では使いやすい表記です。
ビジネスメールでは「取り組み」が無難
ビジネスメールでも、基本的には「取り組み」が自然です。
例文です。
弊社の品質向上に向けた取り組みについて、資料をお送りいたします。
今後もサービス改善の取り組みを継続してまいります。
メールは相手に読みやすく伝えることが大切なので、硬すぎる「取組」よりも「取り組み」のほうが自然に読めます。
ただし、相手先の会社や官公庁が「取組」で統一している場合は、それに合わせるのもよいでしょう。
社内文書や報告書では目的に合わせる
社内文書では、読みやすさを重視するなら「取り組み」、資料として簡潔にまとめるなら「取組」が使いやすいです。
| 文書の種類 | おすすめ表記 |
|---|---|
| 社内メール | 取り組み |
| 社内報 | 取り組み |
| プレゼン資料 | 取組・取り組みのどちらも可 |
| 報告書 | 取組 |
| 方針書 | 取組 |
| マニュアル | 読み手に合わせて統一 |
たとえば、社内報なら「社員の健康を守る取り組み」、経営資料なら「健康経営に関する取組」とすると自然です。
公用文・行政文書では「取組」が多い
公用文や行政文書では、名詞として「取組」が使われることが多くあります。
例文です。
- 子育て支援に関する取組
- 地域防災力を高める取組
- 各自治体の取組状況
- 学校における取組事例
一方で、住民向けの広報文や分かりやすさを重視するページでは、「取り組み」と書く場合もあります。
つまり、公的な文書でも常に「取組」だけが正解というわけではありません。
厳格な資料では「取組」、読みやすさ重視の広報では「取り組み」と考えるとよいでしょう。
契約書・規程・制度資料では「取組」が向きやすい
契約書や規程、制度説明資料などでは、用語を短く統一するために「取組」が向いています。
例文です。
- 情報管理に関する取組
- 安全衛生に関する取組
- 不正防止に向けた取組
ただし、文章として自然に読ませたい部分では「取り組み」を使っても問題ありません。
大切なのは、同じ文書内で表記を混在させないことです。
送り仮名の考え方から見る違い
「取り組み」は読みやすさを重視した表記
送り仮名には、読み間違いを防ぎ、意味を分かりやすくする役割があります。
「取り組み」は「取り」と「組み」の送り仮名があるため、読者がすぐに「とりくみ」と読めます。
特に、一般向けの文章では次のような点がメリットです。
- 読みやすい
- やわらかい印象になる
- 初めて読む人にも意味が伝わりやすい
- Web記事やメールに合いやすい
そのため、読者に分かりやすく伝えたいなら「取り組み」が適しています。
「取組」は公用文で使われる簡潔な表記
「取組」は送り仮名を省いた表記です。
公用文や資料では、活用しない名詞について、読み間違えるおそれが少ない場合に送り仮名を省く考え方があります。
そのため、行政資料や報告書では「取組」がよく使われます。
ただし、読者によっては「取組」を硬く感じることもあります。
一般読者に向けた文章では、無理に「取組」にするよりも、「取り組み」としたほうが伝わりやすい場合があります。
「取組み」は統一ルールを作りにくい
「取組み」は、一部だけ送り仮名を残した表記です。
使われることはありますが、次のような問題があります。
- 「取り組み」との違いが分かりにくい
- 「取組」と混ざりやすい
- 文章全体の表記ルールを説明しにくい
- 読者に表記ゆれと受け取られやすい
そのため、特別な理由がなければ「取り組み」または「取組」に統一するのがおすすめです。
例文で分かる正しい使い方
「取り組み」を使う例文
一般向けの文章では、次のように使えます。
- 当社の環境への取り組みを紹介します。
- 地域の安全を守るための取り組みを続けています。
- 英語学習を習慣化する取り組みが大切です。
- 社員一人ひとりの健康を支える取り組みを進めています。
読みやすく、自然な印象になります。
「取組」を使う例文
資料や報告書では、次のように使えます。
- 本年度の重点取組を整理する。
- 各部署の取組状況を確認する。
- 地域防災に関する取組事例を紹介する。
- 今後の取組方針を示す。
見出しや箇条書きでは、短くまとまって見えます。
「取組み」を避けたほうがよい例
次のような表記は、間違いとは言い切れなくても、統一感に欠ける印象になります。
- 当社の環境への取組みを紹介します。
- 今後の取り組み方針を示します。
- 各部署の取組み状況を確認します。
この場合は、次のように直すと自然です。
| 避けたい表記 | 自然な表記 |
|---|---|
| 環境への取組み | 環境への取り組み |
| 取り組み方針 | 取組方針・取り組みの方針 |
| 取組み状況 | 取組状況・取り組み状況 |
特に「取組方針」「取組状況」のような複合語では、「取組」のほうがすっきり見えます。
表記を決めるときの判断基準
読者が一般の人なら「取り組み」
読者が専門家ではなく、一般の人であれば「取り組み」が無難です。
たとえば、次のような文章です。
- ブログ記事
- 企業サイト
- 採用ページ
- 学校のお知らせ
- 店舗の案内文
- メールマガジン
このような文章では、読みやすさを優先しましょう。
公的・事務的な資料なら「取組」
公的な雰囲気や資料としての簡潔さを重視するなら「取組」が向いています。
たとえば、次のような文章です。
- 行政文書
- 報告書
- 会議資料
- 事業計画書
- 政策資料
- 調査資料
「取組状況」「取組内容」「取組方針」のように、資料内の項目名として使うとすっきりします。
「取組み」はルールがない限り避ける
会社や団体の表記ルールで「取組み」と決まっている場合は、それに従って問題ありません。
しかし、特にルールがないなら、次のどちらかに統一するのがおすすめです。
- 読みやすさ重視:取り組み
- 公式感・資料感重視:取組
「取組み」を選ぶより、読者にも書き手にも分かりやすいルールになります。
表記ゆれを防ぐチェックリスト
文章を書いたあとに、次の点を確認すると表記ゆれを防げます。
同じ文書内で表記を統一する
まず、文書内で次の3つが混ざっていないか確認しましょう。
- 取り組み
- 取組み
- 取組
1つの記事や資料の中では、基本的にどれか1つにそろえるのが理想です。
ただし、名詞は「取組」、動詞は「取り組む」のように、品詞で分ける場合は自然です。
名詞と動詞を分けて考える
「とりくみ」が名詞なのか、動詞なのかを確認しましょう。
| 使い方 | おすすめ表記 |
|---|---|
| 名詞 | 取り組み・取組 |
| 動詞 | 取り組む |
| 複合語 | 取組状況・取組方針など |
たとえば、次のように考えると迷いにくくなります。
- 課題への取り組み
- 課題への取組
- 課題に取り組む
「取り組む」は動詞なので、送り仮名を付けると覚えておくと便利です。
固有名詞や組織の表記はそのまま使う
会社名、制度名、資料名、プロジェクト名などで「取組」が使われている場合は、その表記を変えないほうがよいです。
例です。
- 〇〇推進に関する取組
- 地域活性化取組事例集
- 環境保全取組方針
固有名詞に近い表記を勝手に変えると、正式名称とずれることがあります。
本文では「取り組み」と書き、正式名称では「取組」と書くように使い分けると自然です。
よくある質問
「取り組み」と「取組」で意味は変わる?
基本的な意味はほとんど同じです。
どちらも「物事に取り組むこと」「課題に向き合って行うこと」を表します。
違いは意味そのものよりも、文章の雰囲気や使われる場面です。
- 取り組み:読みやすく一般向け
- 取組:簡潔で公的・資料向け
意味の違いより、読者と文書の種類に合わせて選びましょう。
「取組み」は誤字?
必ずしも誤字とは言い切れません。
ただし、一般向けでは「取り組み」、公用文・資料では「取組」が選ばれやすいため、「取組み」は中途半端な印象になることがあります。
迷ったら使わないほうが無難です。
「取組む」と書いてもいい?
一般的な文章では、「取り組む」がおすすめです。
「取組」は名詞として使いやすい表記ですが、動詞にする場合は「取り組む」と送り仮名を付けるほうが自然です。
例です。
- 良い例:課題に取り組む
- 避けたい例:課題に取組む
特にブログやメールでは「取り組む」と書くほうが読みやすくなります。
履歴書や職務経歴書ではどれがよい?
履歴書や職務経歴書では、基本的に「取り組み」が読みやすくて自然です。
例文です。
前職では、業務効率化の取り組みに参加しました。
ただし、職務経歴書の見出しや箇条書きで簡潔にしたい場合は、「改善取組」「業務改善への取組」のように「取組」を使っても問題ありません。
大切なのは、文書内で表記を統一することです。
SEO記事では「取り組み」と「取組」のどちらがよい?
一般読者向けのSEO記事では、「取り組み」を基本にするのがおすすめです。
検索する人は、専門的な公用文表記よりも、読みやすい自然な表記を求めていることが多いからです。
ただし、行政・自治体・教育・政策などのテーマでは、「取組」も検索されやすい場合があります。
その場合は、タイトルや見出しに「取り組み・取組の違い」のように両方を入れると、検索意図を満たしやすくなります。
まとめ
「取り組み」「取組み」「取組」は、基本的な意味はほぼ同じです。
ただし、使う場面によって自然な表記は変わります。
| 迷う場面 | おすすめ表記 |
|---|---|
| ブログ・Web記事 | 取り組み |
| 一般向けの説明文 | 取り組み |
| ビジネスメール | 取り組み |
| 社内資料 | 取り組み・取組 |
| 報告書・会議資料 | 取組 |
| 公用文・行政資料 | 取組 |
| 動詞として使う場合 | 取り組む |
迷ったときは、次の基準で判断しましょう。
読者にやさしく伝えたいなら「取り組み」。
公的・資料的に簡潔にまとめたいなら「取組」。
「取組み」は、特別なルールがない限り避ける。
文章で大切なのは、どれか1つだけを絶対に正しいと考えることではありません。
読者、文書の種類、目的に合わせて表記を選び、最後まで統一することが、読みやすく信頼される文章につながります。
