ことわざは、昔から使われてきた短い教えの言葉です。
たとえば「石の上にも三年」は、冷たい石の上でも長く座っていれば温まることから、つらくても続けることが大切という意味で使われます。
小学生の国語では、ことわざの意味を知るだけでなく、会話や作文で使えるようになることも大切です。
この記事では、小学生が覚えておきたいことわざを、意味つきでわかりやすく紹介します。
ことわざとは何かを小学生向けに簡単に説明
ことわざとは、昔の人の知恵や教訓を、短い言葉で表したものです。
むずかしく言うと、「生活の中でよくあること」や「こうしたほうがよい」という考えを、覚えやすい言い方にした表現です。
たとえば、次のようなものがあります。
| ことわざ | 簡単な意味 |
|---|---|
| 猿も木から落ちる | 得意な人でも失敗することがある |
| 急がば回れ | 急ぐときほど安全な方法を選ぶほうがよい |
| 失敗は成功のもと | 失敗から学べば成功につながる |
ことわざは、短い言葉ですが、意味を知ると「なるほど」と思えるものがたくさんあります。
ことわざと慣用句の違い
ことわざと似た言葉に「慣用句」があります。
| 種類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| ことわざ | 教訓や知恵を表す短い言葉 | 急がば回れ |
| 慣用句 | いくつかの言葉が組み合わさり、特別な意味になる表現 | 目を丸くする |
| 故事成語 | 昔の出来事や中国の古い話から生まれた言葉 | 矛盾、五十歩百歩 |
「急がば回れ」は、それだけで教訓として意味が伝わります。
一方、「目を丸くする」は「びっくりする」という意味ですが、教訓というより、気持ちや様子を表す言葉です。
小学生が覚えておきたいことわざ一覧
ここでは、小学生が作文・会話・国語の学習で使いやすいことわざを紹介します。
意味だけでなく、「どんな場面で使うか」も一緒に見ると覚えやすくなります。
努力や継続を表すことわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 石の上にも三年 | つらくても続ければ成果が出る | 習い事や勉強を続けるとき |
| 塵も積もれば山となる | 小さなことでも積み重なると大きくなる | 毎日の勉強や貯金 |
| 継続は力なり | 続けることが力になる | 練習を続けるとき |
| 雨垂れ石を穿つ | 小さな力でも続ければ大きな結果になる | コツコツ努力するとき |
| 千里の道も一歩から | 大きな目標も最初の一歩から始まる | 新しいことを始めるとき |
努力に関することわざは、小学生の学習やスポーツにも使いやすい表現です。
たとえば、漢字練習を毎日5分だけ続けることも、「塵も積もれば山となる」と言えます。
失敗や挑戦を表すことわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 失敗は成功のもと | 失敗から学べば成功につながる | テストや発表で失敗したとき |
| 猿も木から落ちる | 上手な人でも失敗することがある | 得意なことで失敗したとき |
| 七転び八起き | 何度失敗しても立ち上がること | あきらめずに挑戦するとき |
| 案ずるより産むが易し | 心配するより、やってみると意外とできる | 発表や試合の前 |
| 虎穴に入らずんば虎子を得ず | 危険や困難を避けていては大きな成果は得られない | 勇気を出して挑戦するとき |
失敗したときは落ち込みやすいですが、ことわざを知っていると、前向きに考えやすくなります。
「失敗は成功のもと」は、作文でも使いやすい定番のことわざです。
勉強や学びに関することわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 好きこそ物の上手なれ | 好きなことは上達しやすい | 得意な教科や習い事 |
| 習うより慣れよ | 教わるだけでなく、実際にやることが大切 | 英語・計算・作文の練習 |
| 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥 | わからないことは聞いたほうがよい | 授業で質問するとき |
| 学問に王道なし | 勉強に楽な近道はない | 地道に勉強するとき |
| 知らぬが仏 | 知らないほうが気楽でいられることもある | 知らなくてよかったと思うとき |
勉強に関することわざは、学校生活と結びつけると覚えやすくなります。
たとえば、算数の問題を何度も解くことは「習うより慣れよ」です。
友達や人間関係に関することわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 類は友を呼ぶ | 似た者同士は自然と集まる | 気の合う友達について話すとき |
| 情けは人のためならず | 人に親切にすると、めぐりめぐって自分にもよいことがある | 友達を助けたとき |
| 旅は道連れ世は情け | 人は助け合って生きるもの | 協力するとき |
| 人の振り見て我が振り直せ | 他人の行動を見て自分を反省すること | 友達の行動から学ぶとき |
| 三人寄れば文殊の知恵 | みんなで考えるとよい考えが出る | グループ学習のとき |
人間関係のことわざは、意味を間違えやすいものもあります。
特に「情けは人のためならず」は、「親切は人のためにならない」という意味ではありません。
正しくは、人に親切にすることは、相手のためだけでなく、いつか自分にも返ってくるという意味です。
注意や反省に使えることわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 後悔先に立たず | 失敗したあとで悔やんでも遅い | 準備をしなかったとき |
| 油断大敵 | 少しの油断が失敗につながる | テスト前や試合前 |
| 転ばぬ先の杖 | 失敗しないように前もって準備すること | 忘れ物を防ぐとき |
| 口は災いのもと | 余計なことを言うとトラブルになる | 言葉に気をつけるとき |
| 覆水盆に返らず | 一度起きたことは元に戻せない | 取り返しのつかない失敗をしたとき |
注意を伝えることわざは、きつい言い方をやわらげるときにも使えます。
たとえば、「忘れ物しないで!」と言うより、「転ばぬ先の杖だね。前の日に準備しておこう」と言うと、少しやさしい印象になります。
動物が出てくる覚えやすいことわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 犬も歩けば棒に当たる | 行動すると、災難や思いがけない幸運に出会うことがある | 外に出て何かが起きたとき |
| 猫に小判 | 価値がわからない人には役に立たない | よい物の価値が伝わらないとき |
| 馬の耳に念仏 | 何を言っても聞き入れないこと | 注意を聞かない人に対して |
| 捕らぬ狸の皮算用 | 手に入る前から期待して計画すること | 結果が出る前に喜びすぎるとき |
| 井の中の蛙大海を知らず | 狭い世界だけを見て、広い世界を知らないこと | もっと広く学ぶ必要があるとき |
動物が出てくることわざは、絵を思い浮かべやすいので、小学生でも覚えやすいです。
意味だけを暗記するより、場面を想像すると忘れにくくなります。
生活でよく使う有名なことわざ
| ことわざ | 意味 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 急がば回れ | 急ぐときほど安全な方法を選ぶほうがよい | あわてて失敗しそうなとき |
| 善は急げ | よいことはすぐに行うべき | 思い立ったとき |
| 笑う門には福来る | 明るく笑っている人には幸せが来る | 前向きになりたいとき |
| 早起きは三文の徳 | 早起きをするとよいことがある | 朝早く起きたとき |
| 花より団子 | 見た目より実際に役立つものを好むこと | きれいさより実用性を選ぶとき |
生活で使いやすいことわざは、会話の中でも自然に使えます。
「急がば回れ」は、あわてて近道をして失敗しそうな場面にぴったりです。
意味を間違えやすいことわざ
ことわざは短い言葉なので、意味を取り違えることがあります。
ここでは、小学生が特に間違えやすいことわざを確認しましょう。
| ことわざ | 間違えやすい意味 | 正しい意味 |
|---|---|---|
| 情けは人のためならず | 親切は相手のためにならない | 親切はめぐって自分にも返ってくる |
| 役不足 | 能力が足りない | その人の力に対して役目が軽すぎる |
| 確信犯 | 悪いとわかってやる人 | 正しいと信じて行動する人 |
| 犬も歩けば棒に当たる | 悪いことだけが起きる | 災難だけでなく、思いがけない幸運の意味もある |
| 姑息 | ずるい | 一時しのぎ |
「聞いたことがある」だけで使うと、意味を間違えることがあります。
作文や発表で使うときは、辞書などで意味を確認してから使うと安心です。
小学生がことわざを覚えるコツ
ことわざは、ただ丸暗記するよりも、使う場面とセットで覚えるほうが身につきます。
意味を短い言葉に言いかえる
まずは、ことわざの意味を自分の言葉で短く言いかえてみましょう。
| ことわざ | 自分の言葉で言うと |
|---|---|
| 石の上にも三年 | がまんして続けることが大切 |
| 急がば回れ | あわてず安全に進む |
| 猿も木から落ちる | 上手な人でも失敗する |
| 塵も積もれば山となる | 小さな努力も続けば大きくなる |
意味を長く覚えようとすると大変です。
まずは「一言で言うと何?」と考えると、頭に入りやすくなります。
学校生活の場面に当てはめる
ことわざは、生活の場面と結びつけると覚えやすくなります。
たとえば、次のように考えます。
| 場面 | 使えることわざ |
|---|---|
| 毎日漢字を少しずつ練習した | 塵も積もれば山となる |
| サッカーが得意な子がミスをした | 猿も木から落ちる |
| 発表前は心配だったが、やってみたらできた | 案ずるより産むが易し |
| グループで話し合ったらよい考えが出た | 三人寄れば文殊の知恵 |
「自分ならどんな場面で使うか」を考えると、作文にも使いやすくなります。
例文を作って覚える
ことわざは、例文を作ると使い方まで身につきます。
例文の作り方
ことわざの例文は、次の順番で作ると簡単です。
- 学校や家でありそうな場面を考える
- その場面に合うことわざを選ぶ
- 「まさに〇〇だ」とつなげる
例
漢字テストのために毎日少しずつ練習したら、満点を取ることができた。塵も積もれば山となるとは、このことだと思った。
このように、自分の経験に近い例文にすると、自然な文章になります。
作文やスピーチでことわざを使うコツ
ことわざは、作文やスピーチに入れると、文章に深みが出ます。
ただし、入れすぎると不自然になるので、1つの文章に何個も使いすぎないようにしましょう。
作文では「体験」とセットで使う
作文でことわざを使うときは、ことわざだけを書くのではなく、体験とセットにします。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 体験を書く | 毎日リコーダーの練習を続けた |
| 結果を書く | 最初より上手に吹けるようになった |
| ことわざでまとめる | 継続は力なりだと感じた |
作文例は次のようになります。
リコーダーが苦手だったので、毎日少しずつ練習しました。最初は音がうまく出ませんでしたが、続けるうちにきれいに吹けるようになりました。継続は力なりということわざの意味が、少しわかった気がします。
ことわざを最後に入れると、文章がきれいにまとまりやすくなります。
スピーチでは最後の一言に使う
スピーチでは、話の終わりにことわざを使うと印象に残ります。
たとえば、努力について話すなら、次のようにまとめられます。
私は、毎日の練習を続けることの大切さを学びました。これからも、少しずつ努力を重ねていきたいです。塵も積もれば山となるという言葉を忘れずにがんばります。
ことわざを最後に使うと、伝えたいことがはっきりします。
小学生向けことわざの覚え方チェックリスト
ことわざを覚えるときは、次の順番で確認してみましょう。
| チェック | 内容 |
|---|---|
| 1 | 読み方を言える |
| 2 | 意味を自分の言葉で説明できる |
| 3 | 使う場面を思い浮かべられる |
| 4 | 短い例文を作れる |
| 5 | 似たことわざや間違いやすい意味を確認できる |
この5つができれば、ただ暗記しただけでなく、実際に使えるようになります。
特に大切なのは、意味を自分の言葉で説明できることです。
意味を丸暗記していなくても、「つまり、こういうこと」と説明できれば、しっかり理解できています。
小学生向けことわざに関するよくある質問
ことわざは何年生から覚えるべきですか?
ことわざは、低学年から少しずつ親しむことができます。
ただし、学校の国語では、中学年ごろから意味や使い方を学ぶ機会が増えます。
最初は「猿も木から落ちる」「猫に小判」など、絵を思い浮かべやすいことわざから覚えるとよいでしょう。
小学生はことわざを何個くらい覚えればよいですか?
まずは、よく使うことわざを20〜30個ほど覚えるのがおすすめです。
数を増やすことよりも、意味と使い方を正しく理解することが大切です。
たくさん知っていても、意味を間違えて使うと文章が不自然になります。
ことわざを覚えると国語の力は伸びますか?
ことわざを覚えると、語彙力や表現力を伸ばす助けになります。
文章の中でことわざの意味を読み取れるようになると、読解問題にも役立ちます。
また、作文やスピーチで使える表現が増えるため、自分の考えを伝えやすくなります。
覚えにくいことわざはどうすればいいですか?
覚えにくいことわざは、意味だけを暗記しようとせず、絵や場面とセットにしましょう。
たとえば「急がば回れ」は、急いで近道をしたら迷ってしまい、遠回りしたほうが早かった場面を想像すると覚えやすくなります。
イメージできることわざは、忘れにくくなります。
まとめ
ことわざは、小学生にとって語彙力や表現力を広げる大切な言葉です。
覚えるときは、ただ意味を暗記するのではなく、次の3つを意識しましょう。
- 意味を自分の言葉で言いかえる
- 学校生活や家庭の場面に当てはめる
- 例文を作って使ってみる
特に、小学生が最初に覚えるなら、次のことわざがおすすめです。
| まず覚えたいことわざ | 意味 |
|---|---|
| 石の上にも三年 | 続けることが大切 |
| 失敗は成功のもと | 失敗から学べば成功できる |
| 猿も木から落ちる | 得意な人でも失敗する |
| 急がば回れ | あわてず安全に進むほうがよい |
| 塵も積もれば山となる | 小さな努力も積み重なると大きくなる |
| 三人寄れば文殊の知恵 | みんなで考えるとよい考えが出る |
| 情けは人のためならず | 親切はめぐって自分にも返ってくる |
ことわざは、知っているだけでなく、使えるようになると本当の力になります。
作文や会話の中で少しずつ使いながら、楽しく覚えていきましょう。
