慣用句 小学生向け|授業や宿題に役立つ定番表現

慣用句は、国語の授業や宿題、作文、読書感想文などでよく出てくる表現です。

ただ意味を暗記するだけでなく、どんな場面で使うのかまで知っておくと、文章や会話で自然に使いやすくなります。

この記事では、小学生が覚えておきたい定番の慣用句を、意味と例文つきでわかりやすく紹介します。

目次

慣用句とは?小学生にもわかりやすく解説

慣用句とは、二つ以上の言葉が組み合わさって、特別な意味を表す言葉です。

たとえば「道草を食う」は、実際に草を食べるという意味ではありません。
「目的地へ行く途中で、ほかのことをして時間を使う」という意味です。

つまり慣用句は、言葉をそのまま読むだけでは意味がわかりにくい表現です。

慣用句そのままの意味本当の意味
道草を食う道にある草を食べる途中で寄り道する
油を売る油を売る商売をするむだ話などをして時間を過ごす
手を貸す自分の手を相手に貸す助ける
腹が立つおなかが立つ怒る

慣用句は、昔から多くの人に使われてきた表現です。
意味を知って使えるようになると、文章や会話がぐっと豊かになります。

慣用句とことわざの違い

慣用句とことわざは似ていますが、少し違います。

種類特徴
慣用句いくつかの言葉が合わさって特別な意味を表す手を焼く、耳をすます、目を丸くする
ことわざ教訓や昔からの知恵を表す石の上にも三年、急がば回れ
故事成語昔の中国の話などがもとになった言葉矛盾、蛇足、五十歩百歩

たとえば「手を貸す」は慣用句です。
「急がば回れ」は、あわてず安全な方法を選ぶほうがよいという教訓を表すので、ことわざです。

小学生が慣用句を覚えるメリット

慣用句を覚えると、国語の学習だけでなく、ふだんの会話や作文にも役立ちます。

国語の授業やテストで意味を理解しやすくなる

国語の文章には、慣用句が出てくることがあります。

たとえば、物語の中で「太郎は胸をなで下ろした」と書かれていたら、
本当に胸をなでたというより、安心したという意味で読む必要があります。

慣用句を知っていると、登場人物の気持ちや場面の様子を正しく読み取りやすくなります。

宿題や作文で表現が豊かになる

作文で「とても怒りました」と書く代わりに、
「弟の言い方に腹が立ちました」と書くと、気持ちがより具体的に伝わります。

また、「とてもびっくりしました」よりも、
「思わぬ知らせに目を丸くしました」と書くと、文章に動きが出ます。

会話で気持ちを伝えやすくなる

慣用句は、会話でもよく使われます。

たとえば、友達を手伝ったときに「少し手を貸しただけだよ」と言えます。
がんばった人に「努力が実を結んだね」と言うこともできます。

慣用句を使えると、短い言葉で気持ちや状況をうまく表せます。

小学生向けの定番慣用句一覧

ここからは、小学生が覚えておきたい慣用句を種類別に紹介します。

意味だけでなく、例文も一緒に確認しましょう。

体の部分が入る慣用句

体の部分が入る慣用句は、小学生にも覚えやすい定番表現です。

慣用句意味例文
頭が下がる感心する。尊敬する毎日練習を続ける姉には頭が下がる。
頭をひねるよく考える難しい問題に頭をひねった。
顔が広い知り合いが多い先生は地域の人にも顔が広い。
目を丸くするとても驚く弟の大きな作品を見て目を丸くした。
目がないとても好きである私はチョコレートに目がない。
耳をすます注意して聞く鳥の声に耳をすました。
口が軽い秘密をすぐ話してしまう口が軽いと、友達から信頼されにくい。
口を出す横から意見を言う兄の宿題に母が口を出した。
手を貸す助ける重い荷物を運ぶ友達に手を貸した。
手を焼くどう扱えばよいか困る元気すぎる子犬に家族みんなが手を焼いた。
腹が立つ怒る約束を守らない友達に腹が立った。
胸をなで下ろす安心する忘れ物が見つかって胸をなで下ろした。

覚えるコツ

体の部分が入る慣用句は、体の動きや表情を想像すると覚えやすくなります。

たとえば「目を丸くする」は、驚いて目を大きく開く様子を思い浮かべると、意味が理解しやすいです。

気持ちを表す慣用句

気持ちを表す慣用句は、作文や日記で使いやすい表現です。

慣用句意味例文
胸がいっぱいになる感動やうれしさで心が満たされる卒業式の歌を聞いて胸がいっぱいになった。
心がはずむ楽しくてわくわくする遠足の前の日は心がはずんだ。
胸をおどらせる楽しみにしてわくわくする発表会を前に胸をおどらせた。
気が重いいやなことがあり、気分が晴れない苦手な発表を前に気が重かった。
気が気でない心配で落ち着かない試合の結果が気が気でなかった。
ほっと胸をなで下ろす安心するテストに合格して、ほっと胸をなで下ろした。
目に涙を浮かべる泣きそうになる先生の言葉に目に涙を浮かべた。
肩を落とすがっかりする試合に負けて、みんな肩を落とした。

作文で使いやすいポイント

「うれしかった」「悲しかった」だけでなく、慣用句を使うと気持ちが具体的になります。

たとえば、次のように書き換えられます。

ふつうの文慣用句を使った文
とても安心しました。胸をなで下ろしました。
とても楽しみでした。胸をおどらせて待っていました。
とてもがっかりしました。肩を落として帰りました。
とても感動しました。胸がいっぱいになりました。

行動や様子を表す慣用句

人の行動や様子を表す慣用句も、物語文や説明文でよく使われます。

慣用句意味例文
道草を食う途中で寄り道する学校の帰りに道草を食ってしまった。
油を売るむだ話などをして時間を使う掃除中に油を売っていたら先生に注意された。
腰を上げる行動を始めるやっと父が庭そうじに腰を上げた。
腰が重いなかなか行動しない宿題を始めるまで腰が重かった。
足を運ぶわざわざ行く休日に図書館へ足を運んだ。
力を入れる熱心に取り組む今年は漢字の勉強に力を入れている。
身につける知識や技術を自分のものにする毎日の練習で正しい読み方を身につけた。
実を結ぶ努力のよい結果が出る毎日の練習が実を結び、大会で入賞した。

授業や宿題で使いやすい表現

「力を入れる」「身につける」「実を結ぶ」は、学習や努力について書くときに便利です。

たとえば、宿題の感想に次のように使えます。

「毎日音読に力を入れたので、少しずつ読む速さが上がりました。」

「漢字練習を続けたことが実を結び、小テストで満点を取れました。」

学校生活で使いやすい慣用句

学校生活に関係する場面で使いやすい慣用句をまとめました。

場面慣用句例文
授業耳をすます先生の説明に耳をすました。
宿題頭をひねる算数の文章問題に頭をひねった。
係活動手を貸す黒板を消す友達に手を貸した。
発表胸をおどらせる発表の日を胸をおどらせて待った。
失敗肩を落とす計算ミスに気づいて肩を落とした。
成功実を結ぶ練習の成果が実を結んだ。
友達関係水に流すけんかのことは水に流して仲直りした。
反省頭を冷やす言い合いになったので、少し頭を冷やした。

小学生が慣用句を覚える方法

慣用句は、ただ一覧をながめるだけでは忘れやすいです。

覚えるときは、意味・場面・例文をセットにしましょう。

1. 意味だけでなく場面で覚える

「腹が立つ=怒る」と覚えるだけでなく、どんな場面で使うかも考えます。

たとえば、

「友達に約束を破られて腹が立った」

このように、学校や家でありそうな場面と結びつけると覚えやすくなります。

2. 自分の例文を作る

慣用句は、例文を作ると使い方が身につきます。

おすすめの書き方は、次の形です。

書くこと
いつ昨日
だれが私が
何をした・どう感じた難しい問題に頭をひねった
文にする昨日、私は難しい問題に頭をひねった。

自分の経験に近い文にすると、作文でも使いやすくなります。

3. 似ている慣用句を比べる

似た意味の慣用句は、違いを比べると覚えやすくなります。

慣用句意味違い
胸をなで下ろす安心する心配ごとがなくなったとき
気が気でない心配で落ち着かないまだ結果がわからないとき
肩を落とすがっかりする失敗や残念な結果のあと
胸をおどらせるわくわくする楽しみなことの前

「いつ使うのか」を比べると、意味の取り違えを防げます。

宿題に使える慣用句の例文

ここでは、日記や作文にそのまま使いやすい例文を紹介します。

日記で使える例文

今日は、国語の授業で難しい問題に頭をひねりました
友達と話し合ったら考えがまとまり、答えがわかったときは胸をなで下ろしました

作文で使える例文

運動会のリレーでは、スタート前から胸をおどらせていました。
毎日練習に力を入れたので、本番では最後まで全力で走ることができました。

読書感想文で使える例文

主人公が最後まであきらめなかった場面に、私は胸がいっぱいになりました
努力が実を結ぶまでには時間がかかるのだと感じました。

友達との出来事で使える例文

友達とけんかをしましたが、次の日にはそのことを水に流して仲直りしました。
これからは、相手の気持ちを考えて話したいです。

使い方に注意したい慣用句

慣用句は便利ですが、使う場面を間違えると不自然になります。

「目がない」は好きなものに使う

「目がない」は、「とても好き」という意味です。

正しい例:
私はアイスクリームに目がない。

不自然な例:
私は漢字テストに目がない。

漢字テストが大好きという意味で使うなら間違いではありませんが、ふつうは食べ物や趣味などに使うことが多い表現です。

「口が軽い」はほめ言葉ではない

「口が軽い」は、秘密をすぐ人に話してしまうという意味です。

人に向かって使うと、相手を悪く言う表現になることがあります。

正しい例:
大事な話なので、口が軽い人には言わないようにした。

注意が必要な例:
君は口が軽いね。

友達に直接言うと、けんかになることがあります。

「油を売る」は仕事や作業をしていない様子に使う

「油を売る」は、やるべきことをせずに、むだ話などをして時間を使うという意味です。

正しい例:
掃除の時間に油を売っていたら、先生に注意された。

不自然な例:
商店で油を売っていた。

本当に油を売る仕事をしている場合は、慣用句ではなくそのままの意味になります。

慣用句ミニテスト

最後に、覚えた慣用句を確認してみましょう。

問題

次の文に合う慣用句を選びましょう。

  1. 難しい問題を、よく考える。
    ア 頭をひねる
    イ 口が軽い
    ウ 目がない
  2. とても安心する。
    ア 肩を落とす
    イ 胸をなで下ろす
    ウ 油を売る
  3. 途中で寄り道する。
    ア 道草を食う
    イ 手を貸す
    ウ 胸をおどらせる
  4. とても好きである。
    ア 目がない
    イ 腰が重い
    ウ 腹が立つ
  5. 努力のよい結果が出る。
    ア 実を結ぶ
    イ 口を出す
    ウ 気が重い

答え

番号答え意味
1ア 頭をひねるよく考える
2イ 胸をなで下ろす安心する
3ア 道草を食う寄り道する
4ア 目がないとても好き
5ア 実を結ぶ努力の結果が出る

慣用句を小学生が上手に使うコツ

慣用句は、たくさん暗記するよりも、まずはよく使う表現を正しく使えるようにすることが大切です。

おすすめは、次の3ステップです。

  1. 意味を知る
  2. 例文を読む
  3. 自分の生活に合わせて文を作る

たとえば「手を貸す」を覚えたら、

「友達が重い荷物を持っていたので、手を貸しました。」

というように、自分の学校生活に近い文を作ってみましょう。

慣用句を使えるようになると、作文や発表の表現が自然に増えていきます。
まずは、この記事で紹介した定番の慣用句から少しずつ覚えていきましょう。

まとめ

慣用句は、二つ以上の言葉が合わさって、特別な意味を表す表現です。

小学生が慣用句を覚えると、次のような力が身につきます。

身につく力役立つ場面
読む力物語や説明文の意味を正しく読む
書く力作文や日記の表現を豊かにする
話す力気持ちや状況を短い言葉で伝える
語彙力知っている言葉の数を増やす

慣用句は、国語の授業や宿題だけでなく、日常生活でも使える言葉です。

「意味を覚える」だけで終わらせず、例文を作ったり、会話の中で使ったりしながら、少しずつ自分の言葉にしていきましょう。

この記事を書いた人

敬語・丁寧表現、メール・LINEの文例、言葉の意味や違い、言い換え表現、表記ゆれなど、日常や仕事で迷いやすい日本語表現を実用重視で解説しています。
辞書・公的情報・一般的な使用実態などを確認しながら、初心者にもわかりやすい記事作成を心がけています。

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