お礼メールの件名でいちばん大切なのは、何に対するお礼なのかが一目で伝わることです。
「ありがとうございました」だけでは、相手は
いつの・どの件の・誰からのメールか をすぐに判断できません。
とくにビジネスでは、相手の受信箱に多くのメールが並びます。
その中でも開いてもらいやすく、なおかつ失礼になりにくい件名は、次の形を意識すると作りやすくなります。
基本形
- ○○のお礼
- 本日の○○のお礼
- ○○ありがとうございました
- 【お礼】○○について
- ○○のお礼(会社名・氏名)
まずは、この考え方から押さえていきましょう。
お礼メールの件名で失礼にならない基本ルール
何のお礼かを具体的に入れる
件名は、本文を開かなくても内容が想像できるのが理想です。
たとえば、次の2つを比べると違いがわかりやすいです。
曖昧な件名
- ありがとうございました
- 先日はありがとうございました
伝わりやすい件名
- 昨日の打ち合わせのお礼
- 面談のお礼
- ご対応へのお礼
「お礼」であることに加えて、打ち合わせ・訪問・会食・ご対応・ご支援 など、対象を入れると親切です。
長くしすぎない
件名は長すぎると、途中で切れて読みにくくなります。
そのため、言いたいことを全部詰め込むのではなく、
要点だけを短くまとめる のが基本です。
悪い例です。
- 昨日はお忙しい中お時間をいただき、さらに資料についても丁寧にご説明いただき誠にありがとうございました
これでは、丁寧ではあっても読みにくくなります。
よい例に直すと、次のようになります。
- 昨日のご説明のお礼
- 資料のご説明ありがとうございました
- お打ち合わせのお礼
初対面や社外宛ては、誰からのメールかもわかるようにする
相手との関係が浅い場合や、社外の相手に送る場合は、
件名だけで差出人がわかると親切です。
たとえば、次のような形です。
- 本日の面談のお礼(株式会社○○ 山田)
- 【お礼】ご挨拶の機会をいただきありがとうございました|株式会社○○ 山田
- 昨日の打ち合わせのお礼/株式会社○○ 山田
相手が「誰からのメールだろう」と迷わずに済むため、見落とされにくくなります。
丁寧さを出そうとして大げさにしすぎない
お礼メールの件名は、丁寧であればあるほどよいわけではありません。
たとえば、次のような件名は少し重たく見えます。
- 心より深く感謝申し上げます
- 厚く御礼申し上げます
- 誠に誠にありがとうございました
悪くはありませんが、件名としてはややかしこまりすぎたり、本文とのバランスが悪くなったりします。
件名は、丁寧さよりも「わかりやすさ」優先 で考えるのがコツです。
記号の使いすぎは避ける
【お礼】のような表記は便利ですが、多用しすぎると逆効果です。
たとえば、次のような件名は避けたいところです。
- 【至急】【重要】昨日のお礼!!
- ★ご面談ありがとうございました★
- 【必読】会食のお礼です
お礼メールは、基本的に落ち着いた件名のほうが印象がよくなります。
失礼にならない件名の作り方は3ステップで考えると簡単
件名で迷ったら、次の順番で作るとまとまりやすくなります。
1. 何のお礼かを決める
まずは、お礼の対象を一語で言えるようにします。
例
- 打ち合わせ
- ご面談
- ご来社
- ご対応
- ご確認
- 会食
- ご紹介
- ご助言
2. 相手との関係に合わせて言い方を選ぶ
相手別の目安は次のとおりです。
| 相手 | 件名のトーン |
|---|---|
| 取引先・社外 | 丁寧で具体的 |
| 上司 | 簡潔で失礼のない表現 |
| 同僚 | やや簡潔でも可 |
| 初対面 | 誰からのメールかも補足 |
3. 必要なら差出人情報を足す
社外や初回連絡なら、最後に会社名や氏名を足すと親切です。
型の例
- ○○のお礼
- 本日の○○のお礼
- ○○ありがとうございました
- ○○のお礼(会社名・氏名)
- ○○のお礼/会社名・氏名
この型に当てはめるだけでも、かなり失礼のない件名になります。
お礼メールの件名例|そのまま使える表現集
ここからは、場面別に使いやすい件名例をまとめます。
必要に応じて「本日」「昨日」「先日は」や、会社名・氏名を足して調整してください。
打ち合わせ・商談のお礼メール 件名例
社外向け
- 本日の打ち合わせのお礼
- お打ち合わせありがとうございました
- 本日はお時間をいただきありがとうございました
- ○○の件のお打ち合わせありがとうございました
- 昨日の商談のお礼
- お打ち合わせのお礼(株式会社○○ 山田)
- 本日のご面談のお礼/株式会社○○ 山田
使い分けのポイント
「お時間をいただきありがとうございました」は丁寧ですが、
何の件かわかりにくい場合は内容を足す とさらによくなります。
例
- ○○導入に関するお打ち合わせのお礼
- 新規ご提案のお打ち合わせありがとうございました
面接・面談のお礼メール 件名例
就活・転職で使いやすい件名
- 本日の面接のお礼
- 面接のお時間をいただきありがとうございました
- 本日の面談のお礼
- ○月○日の面接のお礼
- 面接のお礼(氏名)
- 本日の面接のお礼(○○大学 山田太郎)
- 面談のお礼/山田太郎
気をつけたい点
採用担当者は多くのメールを受け取ることがあるため、
氏名を入れると判別しやすくなります。
とくに学生や応募者の立場では、
「面接のお礼(氏名)」の形は使いやすい定番です。
来社・訪問のお礼メール 件名例
- ご来社ありがとうございました
- 本日のご来社のお礼
- 訪問のお礼
- 昨日のご訪問ありがとうございました
- 貴重なお時間をいただきありがとうございました
- ご訪問のお礼(株式会社○○ 山田)
来社なのか訪問なのかを正しく使い分けると、より自然です。
- 相手が自社に来た → ご来社のお礼
- 自分が相手先へ行った → ご訪問のお礼 よりも 訪問のお礼 や 面談のお礼 のほうが自然なこともあります
会食・食事・ごちそうのお礼メール 件名例
- 昨日の会食のお礼
- お食事のお礼
- ご会食ありがとうございました
- 昨日はごちそうさまでした
- お招きいただきありがとうございました
- ご会食のお礼(株式会社○○ 山田)
カジュアルにしすぎないコツ
相手との関係によっては「ごちそうさまでした」でも問題ありません。
ただし、社外の相手やフォーマルな関係では、より無難なのは次の表現です。
- 昨日の会食のお礼
- ご会食ありがとうございました
- お食事の席を設けていただきありがとうございました
資料送付・ご対応・ご確認へのお礼メール 件名例
- 資料送付のお礼
- 早速のご対応ありがとうございました
- ご確認ありがとうございました
- 迅速なご対応のお礼
- ご対応へのお礼
- ○○の件でのご対応ありがとうございました
- 資料をご共有いただきありがとうございました
便利な言い換え
「ありがとうございました」ばかり続くのが気になるときは、次の形も使いやすいです。
- ○○のお礼
- ○○への御礼
- ○○にご対応いただきありがとうございました
- ○○をご確認いただきありがとうございました
紹介・助言・サポートへのお礼メール 件名例
- ご紹介のお礼
- ご助言ありがとうございました
- ご支援のお礼
- ご指導ありがとうございました
- ご教示いただきありがとうございました
- ○○についてご相談に乗っていただきありがとうございました
相手がしてくれたことを少し具体化すると、感謝が伝わりやすくなります。
社内向けのお礼メール 件名例
- 資料確認のお礼
- ご対応ありがとうございました
- 昨日はありがとうございました
- フォローいただきありがとうございました
- ご助力のお礼
- 打ち合わせ準備ありがとうございました
- 出張対応のお礼
社内向けは社外ほど堅くしなくてもよいですが、
それでも何のお礼かがわかる件名にしたほうが親切です。
「ありがとうございました」だけで終わらせないようにしましょう。
退職・異動時のお礼メール 件名例
- 退職のご挨拶とお礼
- 異動のご挨拶とお礼
- 在職中のお礼
- これまでのお礼
- 退職のご挨拶(氏名)
- 異動のご挨拶とお礼(部署名・氏名)
この場面では、お礼だけでなく挨拶の要素も件名に入れると自然です。
失礼になりやすい件名のNG例
ここでは、ありがちですが避けたい件名を整理します。
NG1 何のメールかわからない
- ありがとうございました
- 先日はありがとうございました
- お世話になりました
この形だと、内容がぼんやりしています。
「何に対するお礼か」を足すだけで改善できます。
改善例
- 先日の打ち合わせのお礼
- ご対応いただいた件のお礼
- 昨日の面談のお礼
NG2 長すぎて読みにくい
- 昨日はお忙しいところ貴重なお時間をいただき、さらに今後の進め方についても丁寧にご説明いただき誠にありがとうございました
本文に入れるべき内容まで件名に詰め込むと、読みづらくなります。
改善例
- 昨日のご説明のお礼
- 今後の進め方についてのご説明ありがとうございました
NG3 感情が強すぎる
- 感謝しかありません
- 本当に本当にありがとうございました
- 心より厚く御礼申し上げます
気持ちは伝わりますが、件名としてはやや重くなります。
件名は冷静に、感謝の深さは本文で伝えるのがおすすめです。
NG4 記号や強調が多すぎる
- 【重要】ありがとうございました!
- ★お礼です★
- 【必読】会食ありがとうございました!!
お礼メールは、相手に負担をかけない落ち着いた印象が大切です。
失礼にならない件名テンプレート
件名を毎回ゼロから考えるのは大変です。
以下のテンプレートを覚えておくと、ほとんどの場面に対応できます。
もっとも使いやすい基本テンプレート
- 本日の○○のお礼
- ○○ありがとうございました
- ○○のお礼
- 【お礼】○○について
- ○○のお礼(会社名・氏名)
かしこまりすぎず丁寧なテンプレート
- 本日はお時間をいただきありがとうございました
- ○○の件でご対応いただきありがとうございました
- ご面談のお礼
- お打ち合わせのお礼
- ご助言ありがとうございました
初対面の相手にも使いやすいテンプレート
- 本日の面談のお礼(株式会社○○ 山田)
- 【お礼】ご挨拶の機会をいただきありがとうございました|株式会社○○ 山田
- ○○のお礼/株式会社○○ 山田
件名と本文を自然につなげるお礼メール例文
件名だけ整っていても、本文がちぐはぐだと印象が下がります。
ここでは、件名と本文のつながりが自然な例を紹介します。
例文1 打ち合わせ後のお礼メール
件名:本日の打ち合わせのお礼
株式会社○○
○○様
お世話になっております。株式会社△△の山田です。
本日はお忙しい中、お打ち合わせのお時間をいただき、誠にありがとうございました。
○○について直接お話を伺うことができ、大変参考になりました。
いただいたご意見を踏まえ、社内で整理のうえ改めてご連絡いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
例文2 面接後のお礼メール
件名:本日の面接のお礼(山田太郎)
株式会社○○
採用ご担当者様
本日は面接のお時間をいただき、誠にありがとうございました。
業務内容について具体的に伺うことができ、貴社で働くイメージがより明確になりました。
貴重なお時間をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
何卒よろしくお願いいたします。
例文3 ご対応へのお礼メール
件名:早速のご対応ありがとうございました
○○様
お世話になっております。△△です。
このたびは、早速ご対応いただきありがとうございました。
おかげさまで、社内での確認をスムーズに進めることができました。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
「御礼」と「お礼」はどちらを使えばよい?
結論からいうと、どちらでも意味は通じます。
ただし、印象には少し違いがあります。
| 表現 | 印象 |
|---|---|
| お礼 | やわらかく自然 |
| 御礼 | やや改まった印象 |
そのため、次のように考えると使い分けやすいです。
- 社内や一般的なビジネスメール → お礼
- ややかしこまった相手、改まった場面 → 御礼
迷ったら、本文のトーンに合わせれば十分です。
大切なのは表記そのものより、件名が具体的で失礼のない内容になっているかです。
返信メールの件名は変えるべき?
同じ話題への返信なら、原則として件名を大きく変えないほうがやり取りはわかりやすくなります。
すでに相手から来たメールへの返信であれば、そのまま Re: を残して返す形でも問題ありません。
ただし、次のような場合は新しい件名にしたほうがよいです。
- 話題が変わった
- 新しい依頼や相談になった
- 元の件名では内容がわかりにくい
- 以前のやり取りからかなり時間が空いた
お礼だけを伝える短い返信であれば、無理に件名を変えなくても構いません。
一方で、新規メールとしてお礼を送るなら、今回紹介したような具体的な件名を付けるのが安心です。
お礼メールの件名で迷ったときの最終チェック
送信前に、次の4点を見直すと失敗しにくくなります。
- 何のお礼かが件名だけでわかるか
- 長すぎないか
- 相手との関係に合った丁寧さか
- 誰からのメールかわかるほうがよい相手ではないか
迷ったときは、次の形に戻せば大きく外しません。
本日の○○のお礼
○○ありがとうございました
○○のお礼(会社名・氏名)
まとめ
お礼メールの件名は、丁寧さだけでなく、相手がすぐ理解できることが重要です。
失礼にならない件名にするコツは、次の3つです。
- 何のお礼かを具体的に書く
- 長くしすぎず簡潔にまとめる
- 必要に応じて会社名や氏名を添える
件名で迷ったら、まずは次の形を使ってみてください。
- 本日の打ち合わせのお礼
- 面接のお礼(氏名)
- ご対応ありがとうございました
- 資料送付のお礼
- ご面談のお礼(株式会社○○ 山田)
件名は短い部分ですが、印象を大きく左右します。
だからこそ、気持ちを盛り込みすぎるよりも、相手にとってわかりやすい件名を選ぶことが、結果としていちばん丁寧です。
