「確認します」と「承知しました」は、どちらも仕事の返答でよく使う言葉です。
ただし、この2つは同じ意味ではありません。
先に結論を言うと、
「確認します」=まだ内容や可否を確かめる段階
「承知しました」=内容を理解し、受け入れて対応する段階
です。
この違いを押さえるだけで、メールやチャットの返答がぐっと自然になります。
特に、上司・取引先・お客様への返答では、言葉の選び方ひとつで印象が変わります。
この記事では、「確認します」と「承知しました」の意味の違いと、返答での使い分けをわかりやすく整理します。
確認しますと承知しましたの違いを先に結論
まずは、違いをひと目で見ておきましょう。
| 表現 | 意味 | 返答の状態 | 相手に伝わる印象 |
|---|---|---|---|
| 確認します | 内容・事実・可否をこれから確かめる | まだ確定していない | 保留、調査、確認中 |
| 承知しました | 内容を理解し、受け入れた | 受領・了承・対応開始 | 了解、受諾、実行する意思 |
つまり、「確認します」は途中の返答で、「承知しました」は確定寄りの返答です。
この違いを知らずに使うと、相手は次のように受け取ることがあります。
- 「確認します」
→ まだ返事が確定していないのだな - 「承知しました」
→ もう受けて動いてくれるのだな
返答で迷ったときは、今の自分がどの段階にいるかを考えると選びやすくなります。
「確認します」の意味と返答で使う場面
「確認します」は、まだ何かを確かめる必要があるときに使う表現です。
たとえば、次のような場面に向いています。
まだ内容や事実が確定していないとき
相手から依頼や質問を受けても、その場ですぐ答えられないことがあります。
たとえば、
- 社内の担当者に聞かないとわからない
- 在庫や日程を調べないと答えられない
- 添付資料をまだ読めていない
- 事実関係を見直す必要がある
このようなときは、「承知しました」よりも「確認します」のほうが自然です。
例文
- 在庫状況を確認いたします。本日中にご連絡します。
- 日程の件、社内で確認いたします。
- 添付資料を拝見のうえ、内容を確認いたします。
返答を保留しつつ、動くことを伝えたいとき
「確認します」は、ただ保留するだけの言葉ではありません。
これから確認して返答しますという行動を示す言葉でもあります。
そのため、返答で使うときは「確認します」だけで終わらせず、次の一言を添えるのが大切です。
- いつ返事するのか
- 誰に確認するのか
- 何を確認するのか
まで入れると、相手に安心感を与えられます。
例文
- 担当部署に確認いたします。明日午前中までに折り返します。
- 詳細を確認のうえ、改めてご返信いたします。
- 契約条件を確認いたしますので、少々お時間をいただけますと幸いです。
「承知しました」の意味と返答で使う場面
「承知しました」は、相手の依頼・指示・連絡を理解し、受け入れたことを伝える表現です。
単なる「わかりました」よりも、ビジネス向きの返答です。
依頼や指示を受け入れるとき
「承知しました」は、相手の言ったことを理解したうえで、その内容に従って動く意思があるときに使います。
たとえば、次のような返答です。
- 承知しました。本日中に対応します。
- 承知しました。修正版を午後までにお送りします。
- 承知しました。会議室を変更しておきます。
このように、「承知しました」は受けたあとに動ける状態で使うのが基本です。
目上や取引先には「承知いたしました」も使える
社内の上司や社外の取引先、お客様に対しては、より丁寧な
「承知いたしました」
もよく使われます。
一方で、社内の通常のやり取りなら「承知しました」でも不自然ではありません。
大切なのは、相手との関係と場面の重さに合わせることです。
使い分けの目安は次の通りです。
- 社内の一般的なやり取り
→ 承知しました - 取引先・顧客・改まった場面
→ 承知いたしました
返答での使い分けは「いま何が確定しているか」で決まる
このテーマで一番大切なのはここです。
「確認します」と「承知しました」は、丁寧さの差だけで選ぶのではありません。
返答の確定度で使い分けます。
まだ調べる段階なら「確認します」
まだ判断材料が足りないなら、「承知しました」と言い切らないほうが自然です。
たとえば、
相手:来週火曜に変更できますか。
返答:日程を確認いたします。午後までにご連絡します。
この場面では、まだ予定が確定していません。
そのため、「承知しました」より「確認します」が適しています。
受けて動く段階なら「承知しました」
もう可否が固まっていて、その依頼を受けるなら「承知しました」です。
相手:来週火曜に変更してください。
返答:承知しました。来週火曜10時で手配いたします。
この返答なら、相手は「変更が確定した」と理解できます。
受けたうえで詳細を確かめるなら両方使える
実務では、2つを組み合わせる場面も多くあります。
たとえば、依頼そのものは受けたが、細部はこれから確認する場合です。
例文
- 承知しました。詳細を確認のうえ、本日中にご連絡します。
- ご依頼の件、承知いたしました。内容を確認し、手配を進めます。
- 修正の件、承知しました。対象箇所を確認して反映いたします。
この場合は、
- 依頼を受けたこと
- その後に確認作業をすること
の両方が伝わるため、非常に実務的です。
場面別に見る「確認します」と「承知しました」の例文
ここからは、返答で迷いやすい場面ごとに整理します。
上司からの指示に返す場合
すぐ着手できるなら「承知しました」が自然です。
例文
- 承知しました。先方へ本日中に連絡します。
- 承知しました。会議資料を修正しておきます。
一方、確認が必要なら「確認します」を使います。
例文
- まず現状を確認いたします。30分ほどでご報告します。
- 関係部署へ確認いたします。その後、対応方針を共有します。
取引先の依頼に返す場合
社外対応では、曖昧な返答を避けることが大切です。
すぐ受ける場合
- 承知いたしました。ご依頼の内容で進めます。
- 承知いたしました。資料は明日午前中に送付いたします。
確認が必要な場合
- 社内で確認いたします。恐れ入りますが、少々お待ちください。
- 納期について確認のうえ、本日中に改めてご連絡いたします。
日程調整に返す場合
日程調整は、「確認します」と「承知しました」の差が特に出やすい場面です。
まだ空き状況が不明な場合
- スケジュールを確認いたします。候補を整理してご連絡します。
日程変更が確定した場合
- 承知いたしました。4月20日(月)15時に変更いたします。
このように、空き状況を調べる段階か、変更を受けた段階かで言葉を分けると自然です。
資料やメールを受け取ったときに返す場合
資料を受け取った直後は、まだ中身を見ていないこともあります。
その場合、いきなり「承知しました」だけで返すと、少し早すぎる印象になることがあります。
自然な返答例
- 資料を受領しました。内容を確認し、明日までにご連絡します。
- お送りいただきありがとうございます。内容を確認いたします。
- 修正版、拝受しました。確認のうえ、問題なければそのまま進めます。
すでに依頼内容まで理解し、対応するなら「承知しました」が使えます。
- 修正版の送付、承知しました。こちらで反映内容を確認し、進行いたします。
こんな返答は伝わりにくい
意味は通じても、相手を不安にさせやすい返答があります。
よくある例を見ておきましょう。
「確認します」だけで終わる
「確認します」だけだと、相手は次のことがわかりません。
- 何を確認するのか
- いつ返事が来るのか
- 対応できそうなのか
そのため、次のようにしたほうが親切です。
改善例
- 社内で確認いたします。17時までにご連絡します。
- 詳細を確認のうえ、改めてお返事いたします。
「承知しました」だけで終わる
短いチャットなら問題ないこともありますが、メールではややそっけなく見えることがあります。
特に、依頼・調整・納期が関わるやり取りでは、次の行動を添えたほうが丁寧です。
改善例
- 承知しました。本日中に対応いたします。
- 承知いたしました。確認後、改めてご報告します。
確認前なのに「承知しました」と言う
まだ可否も決まっていないのに「承知しました」と返すと、相手はもう確定したと受け取る可能性があります。
たとえば、
- 在庫があるかわからない
- 上長承認が必要
- 日程が空いているかわからない
このような場面では、まず「確認いたします」が適切です。
相手に伝わる返答の書き方
「確認します」と「承知しました」を正しく選んでも、返答が短すぎると意図が伝わりにくくなります。
伝わる返答は、次の3点を入れると作りやすくなります。
1. 結論を先に書く
- 承知しました
- 確認いたします
まず最初に、今の段階をはっきり示します。
2. 次の行動を書く
- 本日中に送付します
- 社内で確認します
- 内容を確認のうえ連絡します
これで相手は安心できます。
3. 期限を書く
- 本日17時までに
- 明日午前中に
- 確認後すぐに
期限があるだけで、返答の信頼感はかなり上がります。
すぐ使える型は次の通りです。
承知しました。+次の行動+期限
例:承知しました。修正版を作成し、本日18時までにお送りします。
確認いたします。+確認対象+返答期限
例:確認いたします。担当部署へ状況を確認し、明日午前中にご連絡します。
まとめ
「確認します」と「承知しました」の違いは、確認中か、受けた後かにあります。
最後に整理すると、次の通りです。
- 確認します
→ まだ内容・事実・可否を確かめる段階 - 承知しました
→ 内容を理解し、受け入れて動く段階 - 両方使うこともある
→ 依頼は受けたが、詳細はこれから確認するとき
返答で迷ったら、次の基準で考えると失敗しにくくなります。
- まだ確定していないなら「確認します」
- 受けて動けるなら「承知しました」
- 受けたうえで確認も必要なら、両方を組み合わせる
つまり、言葉そのものよりも、今の状況を正確に表すことが大切です。
丁寧な返答は、難しい敬語を使うことではありません。
相手に「いま何が決まっていて、次にどう動くのか」が伝わる返答こそ、感じのよい返答です。
