「追って連絡します」と「後ほどご連絡します」は、どちらも今すぐではなく、少し時間を置いて連絡するときに使う表現です。
ただし、同じように見えても、実際にはニュアンスが少し異なります。
先に結論をいうと、違いは次のとおりです。
- 追って連絡します
いまはまだ確定していないため、確認・調整・決定のあとで改めて連絡するニュアンスが強い表現 - 後ほどご連絡します
少し時間を置いてから連絡することをやわらかく伝える表現で、比較的近いタイミングを連想させやすい表現
また、言い方そのものの丁寧さにも違いがあります。
「追って連絡します」よりも、「後ほどご連絡します」のほうが、表現としては丁寧です。
そのため、ビジネスでは意味だけでなく、時間の感覚と敬語の丁寧さの両方を意識して使い分けることが大切です。
追って連絡しますの意味
「追って連絡します」は、簡単にいえば“あとで改めて連絡します”という意味です。
ただし、ただの「あとで」ではありません。
この表現には、いまはまだ答えや詳細がそろっていないので、後から補足して伝えるという含みがあります。
たとえば、次のような場面でよく使われます。
- 日程や場所などの詳細がまだ未確定
- 上司や関係部署への確認が必要
- 調査や回答準備に時間がかかる
- いったん一次回答だけして、正式な案内は後で行う
つまり、「追って連絡します」は、現時点では未確定だが、放置するわけではなく、続報をきちんと伝えるときの表現です。
「追って」が持つニュアンス
「追って」という言葉には、単に「後で」という意味だけでなく、前の話に続けて、あとから知らせるような響きがあります。
そのため、
- 詳細は追って連絡します
- 結果は追ってお知らせします
- 正式な日程は追ってご案内します
のように、今ある情報に追加して、あとで補足する場面と相性がよい言い回しです。
「追って連絡します」が向いている場面
「追って連絡します」が自然なのは、次のようなケースです。
- まだ結論が出ていない
- 社内調整が終わっていない
- 正式決定を待っている
- 追加情報を後から出す予定がある
たとえば、
「会議室がまだ確定していないため、場所は追ってご連絡いたします」
のような使い方は、とても自然です。
追って連絡しますと後ほどご連絡しますの違い
この2つの違いを分かりやすく整理すると、次の表のようになります。
| 比較項目 | 追って連絡します | 後ほどご連絡します |
|---|---|---|
| 基本の意味 | 後から改めて連絡する | 少し時間を置いて連絡する |
| 時間の印象 | 近いうちだが、やや幅がある | 比較的近いタイミングを感じやすい |
| ニュアンス | 確認・調整・補足のあとで連絡 | 今は対応できないので少し後で連絡 |
| 向いている場面 | 未確定事項、続報、正式案内 | 折り返し、確認後の返答、当日中の対応 |
| 丁寧さ | 「連絡します」だとやや素朴 | 「ご連絡します」の分だけ丁寧 |
違いを一言でいうと
一言でまとめるなら、
- 追って=続報・補足のニュアンスがある
- 後ほど=少しあとで、のニュアンスがある
という違いです。
そのため、
詳細がまだ決まっていないときは「追って」、
少ししたら返せるときは「後ほど」
と考えると使い分けやすくなります。
時間感覚の違い
「後ほど」は、言葉の響きとして“そんなに遠くないあと”を感じさせやすい表現です。
たとえば電話で、
「担当者に確認して、後ほどご連絡します」
と言われると、多くの人は今日中か、少なくとも比較的早い連絡を期待します。
一方、「追ってご連絡します」は、もちろん近いうちではあるものの、
「確認・調整が終わり次第」
「正式に決まり次第」
という要素が入るため、後ほどよりは幅のある表現として受け取られやすいです。
ただし、これは絶対的なルールではなく、一般的な受け取られ方の違いです。
だからこそ、誤解を防ぐには、できるだけ期限を添えるのが安全です。
表現としての丁寧さの違い
「追って連絡します」と「後ほどご連絡します」をそのまま比べると、後者のほうが丁寧です。
理由はシンプルで、後者には「ご連絡」という敬語表現が入っているからです。
ただし、語そのものの違いを比較したいなら、
- 追ってご連絡します
- 後ほどご連絡します
の形で比べるのが公平です。
この形で比べると、丁寧さはほぼ同程度で、主な違いは時間の印象と続報のニュアンスにあると考えてよいでしょう。
追って連絡しますは敬語として使える?
「追って連絡します」は間違いではありません。
ただし、ビジネス、とくに社外向けでは、少し素朴に聞こえることがあります。
そのため、より無難なのは次の形です。
- 追ってご連絡します
- 追ってご連絡いたします
どの表現を使えばよいか
相手との関係によって、次のように考えると分かりやすいです。
社内や親しい相手
- 追って連絡します
- 後ほど連絡します
社内の上司・他部署・少しかしこまった相手
- 追ってご連絡します
- 後ほどご連絡します
社外・取引先・顧客
- 追ってご連絡いたします
- 後ほどご連絡いたします
迷ったときは、「ご連絡いたします」まで整えておくと安心です。
目上の人には何が無難か
目上の人や社外の相手には、次のような言い方が自然です。
- 詳細につきましては、追ってご連絡いたします。
- 確認のうえ、後ほどご連絡いたします。
- 社内調整後、改めてご連絡いたします。
一方で、
- 追って連絡します
- あとで連絡します
は、相手によっては少しくだけて聞こえることがあります。
敬語は「正しいかどうか」だけでなく、相手や場面に対してどう聞こえるかも大切です。
そのため、ビジネスでは少し丁寧めに整えるくらいがちょうどよいです。
追って連絡しますを使う場面と使わない場面
便利な表現ですが、いつでも使ってよいわけではありません。
ここでは、自然に使える場面と、避けたほうがよい場面を整理します。
使ってよい場面
次のような場面では、「追って連絡します」が自然です。
- 正式決定がまだ出ていないとき
- 確認事項が残っているとき
- 追加情報をあとで案内するとき
- その場では即答できないとき
例文にすると、次のようになります。
- 日程が確定しましたら、追ってご連絡いたします。
- 担当部署に確認のうえ、追ってご回答いたします。
- 詳細資料は、追ってメールにてお送りします。
使わないほうがよい場面
次のような場面では、「追って連絡します」だけで終えるのは不親切になりやすいです。
- 緊急性が高いとき
- 相手が不安になりやすいとき
- クレームやトラブル対応のとき
- いつ返事が来るかが重要なとき
たとえば、納期遅延や重要な障害対応で、
「追ってご連絡します」
だけだと、相手は
「いつなのか」
「本当に来るのか」
「何を待てばよいのか」
が分かりません。
このような場合は、次のように具体化したほうがよいです。
- 本日17時までに、状況をご連絡いたします。
- 明日午前中に、確認結果をご連絡いたします。
- まずは一次回答として現状を共有し、詳細は本日中にご連絡いたします。
追って連絡します・後ほどご連絡しますの例文
ここでは、実際にそのまま使いやすい例文を場面別に紹介します。
メールで使う例文
未確定事項の続報を伝えるとき
- 会場の詳細につきましては、確定次第、追ってご連絡いたします。
- 社内確認のうえ、回答を追ってご連絡いたします。
- 正式なスケジュールは、追ってメールにてご案内いたします。
少し時間を置いて返答するとき
- 内容を確認のうえ、後ほどご連絡いたします。
- 担当者と確認し、後ほどご返信いたします。
- 本件につきましては、後ほど改めてご連絡いたします。
電話で使う例文
担当者確認が必要なとき
- 担当者に確認いたしますので、後ほどご連絡いたします。
- 詳細を確認のうえ、追ってご連絡いたします。
その場で回答できないとき
- ただいま手元に資料がございませんので、後ほどご連絡いたします。
- 社内で確認が必要なため、結論は追ってご連絡いたします。
社内で使う例文
同僚・上司向け
- 資料の最新版を確認して、追って共有します。
- 会議室の予約が取れたら、後ほど連絡します。
- 関係者の予定を見て、追って連絡します。
一番印象がよい例文
言い方に迷ったら、次の形が使いやすいです。
「何を」「いつ」「どうやって」を入れる
- 確認のうえ、本日中にメールでご連絡いたします。
- 調整ができ次第、明日午前中までにご連絡いたします。
- 詳細が確定しましたら、改めてご連絡いたします。
この形にすると、曖昧さが大きく減ります。
追って連絡しますをより丁寧に伝える言い換え
「追って連絡します」は便利ですが、少し抽象的です。
より丁寧で伝わりやすくしたいなら、言い換えを使うのがおすすめです。
使いやすい言い換え表現
- 確認のうえ、改めてご連絡いたします
- 詳細が分かり次第、ご連絡いたします
- 確定次第、ご案内いたします
- 本日中に改めてご連絡いたします
- 明日○時までにご連絡いたします
言い換えたほうがよい理由
「追って」や「後ほど」は便利な反面、相手によって時間感覚がずれます。
たとえば、こちらは「明日までに返すつもり」でも、相手は「今日中」と受け取るかもしれません。
そのため、ビジネスでは次の順番で考えると失敗しにくいです。
- 本当に“追って”“後ほど”で足りるか考える
- 足りなければ、期限を入れる
- さらに必要なら、連絡手段も入れる
印象がよくなる伝え方の比較
| 書き方 | 相手が受ける印象 |
|---|---|
| 追ってご連絡します | いずれ連絡が来るが、時期は少し曖昧 |
| 後ほどご連絡します | 比較的早く連絡が来そう |
| 本日16時までにご連絡いたします | 具体的で安心できる |
| 確認後、メールでご連絡いたします | 何をどうするか分かりやすい |
相手に安心してもらいたいなら、具体化が最強です。
追って連絡しますを使うときの注意点
最後に、使うときの注意点を3つ押さえておきましょう。
1. 言ったまま放置しない
「追ってご連絡します」は、言った時点で相手を待たせる表現です。
そのため、使った以上は、必ずその後の連絡が必要です。
たとえ結論が出ていなくても、中間報告を入れるだけで印象は大きく変わります。
2. 曖昧なままにしすぎない
便利だからといって、毎回
- 追ってご連絡します
- 後ほどご連絡します
だけで済ませていると、相手は不安になります。
とくに重要案件では、
- いつまでに
- 何を確認して
- どの手段で
を明記したほうが親切です。
3. すぐ返せるなら「後ほど」のほうが自然なこともある
たとえば、30分後や当日中に連絡できる見込みが高いなら、
「追って」よりも「後ほど」のほうが自然なことがあります。
逆に、正式決定や追加情報の連絡なら、
「後ほど」よりも「追って」のほうがしっくりきます。
時間の近さを見るなら「後ほど」
続報・補足を見るなら「追って」
この考え方で選ぶと、かなり使い分けやすくなります。
まとめ
「追って連絡します」の意味と、「後ほどご連絡します」との違いをまとめると、次のとおりです。
- 追って連絡しますは、確認・調整・決定のあとで改めて連絡する表現
- 後ほどご連絡しますは、少し時間を置いて連絡する表現
- 追ってには、前の話に続けて補足するニュアンスがある
- 後ほどは、比較的近いタイミングを連想させやすい
- ビジネスでは、「ご連絡いたします」まで整えると無難
- もっとも親切なのは、期限を添えて具体的に伝えること
迷ったときは、次の基準で選ぶと失敗しにくいです。
- 続報を出すなら
→ 追ってご連絡いたします - 少ししたら返せるなら
→ 後ほどご連絡いたします - 誤解を避けたいなら
→ 本日中に改めてご連絡いたします
表現の正しさだけでなく、相手が安心できるかどうかまで意識すると、メールや会話の印象はぐっとよくなります。
