催促メールは、用件そのものよりも言い方で印象が変わります。
相手に対応してほしい気持ちがあっても、強く聞こえる書き方をすると、関係がぎくしゃくしやすくなります。
一方で、遠回しすぎると何をしてほしいのか伝わらず、かえって返事が来ないこともあります。
大切なのは、相手を責めずに、必要な行動だけをわかりやすくお願いすることです。
この記事では、角が立たない催促メールの書き方、丁寧な言い換え、すぐ使える例文をまとめます。
催促メールを丁寧に書く基本
催促メールの目的は「責めること」ではなく「状況確認」
催促メールを書くときは、まず考え方を整えることが大切です。
催促の目的は、相手を追い詰めることではありません。
本来の目的は、次のどれかです。
- 返信や確認をお願いする
- 提出や送付の進み具合を確認する
- 入金や手続きの状況を確認する
- 必要なら再送や再案内を行う
この前提があるだけで、文面はかなり柔らかくなります。
丁寧な催促メールに必要な4つの要素
催促メールでは、次の4点を入れると伝わりやすくなります。
- いつの件か
例:〇月〇日にお送りした件 - 何をお願いしたいか
例:ご確認、ご返信、ご提出、ご入金 - いつまでに対応してほしいか
例:〇月〇日までにご回答いただけますと幸いです - 行き違いへの配慮
例:すでにご対応済みでしたらご容赦ください
この4つがそろうと、丁寧なのに曖昧ではないメールになります。
送る前に確認したいこと
催促メールを送る前に、次は一度確認しておきましょう。
- すでに返信や対応が来ていないか
- 添付漏れや送信ミスがなかったか
- 宛先や担当者が合っているか
- 前回メールに期限を書いていたか
- メールより電話のほうが早い案件ではないか
自分側の見落としがあると、相手に余計な負担をかけてしまいます。
角が立たない催促メールの言い方
まず入れたいクッション言葉
催促メールでは、本文の冒頭や依頼部分にクッション言葉を入れると印象が和らぎます。
使いやすい表現は次のとおりです。
- 恐れ入りますが
- お忙しいところ恐縮ですが
- ご多用のところ申し訳ありませんが
- お手数をおかけしますが
- 差し支えなければ
- 念のためご連絡いたしました
どれも便利ですが、毎回同じ表現ばかり続くと固く見えるため、少しずつ使い分けると自然です。
「行き違いでしたら失礼いたします」はかなり使える
催促メールで特に便利なのが、行き違いへの配慮です。
たとえば、次の一文を入れるだけで印象がやわらかくなります。
- 行き違いでご対応済みでしたら、失礼いたしました。
- すでにお手続きいただいておりましたら、ご容赦ください。
- 本メールと入れ違いでご返信をいただいておりましたら申し訳ございません。
この一文があると、相手は「責められている」と感じにくくなります。
期限は「やわらかく、でも具体的に」伝える
催促メールで失敗しやすいのが、期限の伝え方です。
強すぎる例はこちらです。
- 至急ご返信ください
- 今日中にお願いします
- まだですか
反対に、弱すぎる例はこちらです。
- お手すきの際にお願いします
- ご確認いただければ幸いです
催促メールでは、具体的な日付をやわらかく添えるのが基本です。
言い換えると、次のようになります。
- 〇月〇日までにご確認いただけますと幸いです。
- 可能でしたら、今週中にご返信をお願いいたします。
- お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日を目安にご回答いただけますでしょうか。
催促メールの件名はどう書く?
件名は「用件がひと目でわかる」ことが大切
件名で大切なのは、怒りを出すことではなく、何の確認かがすぐわかることです。
おすすめの件名例はこちらです。
- 【ご確認のお願い】〇〇の件
- 〇月〇日にお送りした〇〇の件
- 【再送】〇〇のご確認
- ご返信のお願い|〇〇の件
- ご提出状況の確認|〇〇書類について
- ご入金確認のお願い|〇月分ご請求について
件名に「催促」とそのまま入れるより、確認・再送・お願いなどの語を使うほうが柔らかく見えます。
同じ件なら件名はつなげたほうが伝わりやすい
前回送ったメールへの返答をお願いしたい場合は、同じ件名のまま Re: でつなぐと相手が内容を思い出しやすくなります。
一方で、相手が見落としていそうなときは、件名の先頭に【再送】や【ご確認のお願い】を入れると、気づいてもらいやすくなります。
そのまま使える丁寧な催促メール例文
返信をやんわりお願いしたいときの例文
件名:Re: 〇〇の件につきまして
株式会社〇〇
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
〇月〇日にお送りしました〇〇の件につきまして、念のためご連絡いたしました。
その後、ご確認状況はいかがでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです。
なお、本メールと行き違いでご返信をいただいておりましたら申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。
書類の提出をお願いしたいときの例文
件名:【ご提出のお願い】〇〇書類について
株式会社〇〇
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日ご案内しておりました〇〇書類につきまして、提出状況を確認したくご連絡いたしました。
まだご提出前でしたら、恐れ入りますが〇月〇日までにご送付いただけますでしょうか。
もしご不明点や記入しづらい箇所がありましたら、遠慮なくお知らせください。
すでにお手続き済みでしたら、ご容赦くださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
入金確認を丁寧にお願いしたいときの例文
件名:ご入金確認のお願い|〇月分ご請求について
株式会社〇〇
〇〇様
平素よりお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
〇月〇日付でお送りしております〇月分の請求書につきまして、
本日時点で当方にてご入金の確認ができていないため、ご連絡いたしました。
行き違いやお手続き上のご事情があるかもしれませんので、
恐れ入りますが、ご状況をご確認のうえご一報いただけますと幸いです。
すでにご対応済みでしたら、失礼をお許しください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
納品や送付の状況を確認したいときの例文
件名:〇〇送付のご状況確認
株式会社〇〇
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
〇月〇日にお願いしておりました〇〇につきまして、確認のためご連絡差し上げました。
現時点で当方では受領を確認できておりません。
お忙しいところ恐れ入りますが、現在のご状況をご共有いただけますでしょうか。
もし送付方法や日程に変更がございましたら、あわせてお知らせいただけますと助かります。
なお、すでにご送付いただいておりましたら申し訳ございません。
どうぞよろしくお願いいたします。
2回目の再催促メールの例文
件名:【再送】〇〇のご確認をお願いいたします
株式会社〇〇
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
度々のご連絡となり恐れ入ります。
〇月〇日にお送りした〇〇の件につきまして、再度ご連絡いたしました。
お忙しいところ大変恐縮ですが、〇月〇日までにご確認のうえ、ご返信いただけますと幸いです。
行き違いですでにご対応いただいておりましたら、ご容赦くださいませ。
何卒よろしくお願いいたします。
社内や上司に送るときの例文
件名:〇〇のご確認のお願い
〇〇部長
お疲れ様です。△△です。
先日お送りした〇〇について、確認のためご連絡しました。
お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日までにご確認いただけますと助かります。
すでにご確認済みでしたら失礼しました。
よろしくお願いいたします。
社内メールは社外ほど固くしなくてよいですが、上から聞こえる言い方は避けるのが基本です。
催促メールで避けたい表現
強く責める表現
次のような表現は、必要以上にきつく聞こえます。
- まだご返信いただけていません
- 早く対応してください
- いつになりますか
- 至急お願いします
- 前にも送りましたが
言いたい内容は同じでも、表現を変えるだけで印象はかなり変わります。
たとえば、
- まだご返信いただけていません
→ その後、ご確認状況はいかがでしょうか - 早く対応してください
→ 〇月〇日までにご対応いただけますと幸いです - 前にも送りましたが
→ 先日ご連絡した件につきまして、念のため再送いたします
このように言い換えると、角が立ちにくくなります。
曖昧すぎる表現
丁寧にしようとして、かえって曖昧になることもあります。
たとえば、
- ご確認いただければ幸いです
- お手すきの際にお願いします
- 可能であればお願いします
これだけだと、相手は「急ぎではないのかな」と受け取ることがあります。
催促メールでは、依頼内容と期限をセットで書くことが大切です。
長すぎるメール
催促メールは、長文にしすぎないほうが読まれやすくなります。
基本は次の順番で十分です。
- あいさつ
- 何の件か
- 現在の状況
- してほしいこと
- 期限
- 行き違いへの配慮
- 結び
必要なことだけを短く並べると、丁寧でわかりやすいメールになります。
催促メールを送るタイミングの考え方
返信催促は「相手の期限」のあとに送る
最初の依頼メールに期限を書いているなら、その期限を過ぎた時点で催促しやすくなります。
逆に、期限を書いていないと、催促したときに相手が急かされたように感じやすくなります。
そのため、最初のメールから意識したいのは、催促しやすい土台を作っておくことです。
再催促は間隔を空けて、少しだけ具体的にする
1回目で反応がない場合は、すぐ連続で送るのではなく、少し間隔を置いて再送しましょう。
その際は、前回よりも次の2点を明確にします。
- 何日の件か
- いつまでに返答がほしいか
ただし、2回目でも感情的な表現は不要です。
急ぎの案件は電話も検討する
納期直前、当日対応が必要、金額が大きい、業務が止まる。
こうしたケースでは、メールだけで待つより、電話のほうが早いことがあります。
その場合も、いきなり強く出るのではなく、
「メールでもお送りしておりますが、念のためお電話いたしました」
と添えると丁寧です。
よくある質問
催促メールは何日後に送るのがよいですか?
案件によりますが、まずは相手に伝えていた期限の有無で考えるのが基本です。
期限があるなら、その日を過ぎたら確認しやすくなります。
期限がない場合は、内容の緊急度や相手との関係を踏まえて判断しましょう。
「至急」は使っても大丈夫ですか?
本当に緊急であれば使うことはあります。
ただし、普段から多用すると強く見えます。
代わりに、
- 本日中にご確認いただけますと助かります
- 〇時までにご一報いただけますでしょうか
のように、理由や時間を具体的に書くほうが伝わりやすいことも多いです。
催促メールは同じスレッドで送るべきですか?
同じ件の続きであれば、基本は同じスレッドで送るほうが親切です。
相手が過去のやりとりを見返しやすくなります。
ただし、件名が埋もれて反応がない場合は、【再送】などを加えて送る方法もあります。
まとめ
催促メールを丁寧に書くコツは、難しい敬語を並べることではありません。
大事なのは、次の3点です。
- 相手を責めない
- 要件と期限をわかりやすく書く
- 行き違いへの配慮を入れる
つまり、角が立たない催促メールとは、ただやわらかいだけの文章ではなく、
相手に配慮しながらも、必要な行動がすぐわかる文章です。
迷ったときは、次の形に戻ると整いやすくなります。
- 〇月〇日の件です
- 念のため確認のためにご連絡しました
- 〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです
- 行き違いでしたら申し訳ありません
この型を押さえておけば、社外にも社内にも使いやすい丁寧な催促メールが書けます。
