取引先に見積もりをお願いするときは、丁寧さだけでなく、必要条件を一度で伝えるわかりやすさが大切です。
見積もり依頼メールが曖昧だと、相手は確認事項が増え、返信までに時間がかかりやすくなります。
反対に、件名・条件・期限が整理されていれば、やり取りはかなりスムーズです。
この記事では、取引先に送る見積もり依頼メールについて、すぐ使える例文と失礼になりにくい書き方をまとめます。
新規の相手、既存の取引先、急ぎ、相見積もり、再見積もりまで、実務で使いやすい形で整理しました。
見積もり依頼メールで押さえたい基本
見積もり依頼メールは、次の5点を押さえるだけで整いやすくなります。
| 項目 | 書く内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 件名 | 見積もり依頼だとわかる件名 | 用件を一目で伝える |
| 宛名・名乗り | 会社名、担当者名、自社名、氏名 | 初回は特に丁寧に |
| 依頼内容 | 商品・サービス名、数量、仕様、納期など | 箇条書きが見やすい |
| 回答期限 | いつまでにほしいか | 相手が動きやすくなる |
| 結び | お礼、配慮、問い合わせ先 | 押しつけ感を減らす |
件名は「見積もり依頼」とすぐ伝わる形にする
件名が曖昧だと、開封や対応が後回しになりやすくなります。
件名だけで用件がわかるようにしましょう。
使いやすい件名例
- 【見積もり依頼】○○サービス導入について
- ○○の見積書ご送付のお願い
- 【至急/見積もり依頼】○○製品について
- 【相見積もり依頼】○○業務のご相談
依頼内容は本文の中ほどで箇条書きにする
文章だけで条件を並べると読みにくくなります。
見積もり条件は、箇条書きで固めるのが定番です。
書いておきたい項目
- 商品名・サービス名
- 数量
- 希望納期
- 仕様・サイズ・型番
- 希望する納品形態
- 予算感(伝えられる場合)
- 回答期限
- 見積書の送付方法(PDF添付など)
回答期限と希望納期は分けて書く
意外と混同しやすいのが、見積もりの返答期限と納品の希望時期です。
たとえば、
- 見積回答期限:4月15日まで
- 希望納期:5月上旬
のように分けると、相手が判断しやすくなります。
相見積もりなら、その旨をやわらかく明記する
複数社に依頼している場合は、隠さずに書いたほうが自然です。
伝え方はやわらかくすれば問題ありません。
書き方の例
- なお、本件は社内比較のため、他社様にも見積もりをお願いしております。
- 比較検討のため、複数社へご相談しておりますこと、あらかじめご了承ください。
急ぎの依頼は「事情」と「配慮」をセットで書く
急ぎの依頼は、ただ急かすのではなく、急ぐ理由と難しい場合の連絡依頼を添えると印象がやわらぎます。
例
- 弊社都合で恐縮ですが、○月○日までにご提示いただけますと幸いです。
- もし期日までのご対応が難しい場合は、その旨ご一報いただけますと助かります。
見積もり依頼メールの基本構成
迷ったときは、次の順番で書くとまとまりやすいです。
1. 宛名
会社名、部署名、担当者名を書きます。
担当者が不明な場合は、「ご担当者様」で構いません。
2. あいさつと名乗り
既存取引先なら「いつもお世話になっております。」、
初めての相手なら「突然のご連絡失礼いたします。」から入ると自然です。
3. 依頼の背景
なぜ見積もりをお願いしたいのかを、1〜2文で簡潔に伝えます。
例
- 貴社サービスの導入を検討しております。
- 社内で比較検討を進めており、お見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
4. 見積もり条件
ここが本文の中心です。
箇条書きでわかりやすく並べます。
5. 回答期限・送付方法
いつまでに、どの方法で受け取りたいかを書きます。
例
- ○月○日までに、メールにてPDFでご送付いただけますと幸いです。
- ご都合が難しい場合は、可能な日程をご教示ください。
6. 結び
最後は、依頼への配慮を示して締めます。
使いやすい結び
- お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
- ご多忙のところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
取引先に送る定番の見積もり依頼メール例文
ここからは、そのまま使いやすい文例を紹介します。
必要に応じて、商品名や数量、日付を入れ替えて使ってください。
新規の取引先に送る見積もり依頼メール
件名:【見積もり依頼】○○サービスについて
株式会社○○
営業部 ○○様
突然のご連絡失礼いたします。
株式会社△△の□□と申します。
現在、弊社では○○に関する導入を検討しており、
貴社サービスが候補の一つとなっております。
つきましては、下記内容にてお見積もりをご提示いただきたく、ご連絡いたしました。
【見積もり希望内容】
- サービス名:○○
- 利用想定人数:○名
- 希望開始時期:○月頃
- 必要機能:○○、○○
- 契約期間:○か月
- その他条件:初期費用・月額費用がわかる形を希望
恐れ入りますが、○月○日(○)までに、
メールにてご回答いただけますと幸いです。
ご不明点がございましたら、お気軽にご連絡ください。
お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
株式会社△△
□□部 □□
メール:xxxx@example.com
電話:00-0000-0000
既存の取引先に送る見積もり依頼メール
件名:○○製品 お見積もりのお願い
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
このたび、○○製品の追加発注を検討しており、
下記条件にてお見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【見積もり希望内容】
- 製品名:○○
- 数量:○○個
- 希望納期:○月○日
- 納品先:△△県△△市……
- その他:送料を含めた金額でご提示ください
お忙しいところ恐縮ですが、○月○日までに
メールにてご送付いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
相見積もりをお願いするときのメール例文
件名:【相見積もり依頼】○○業務について
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
現在、弊社にて○○業務の委託先を検討しており、
下記条件にてお見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【見積もり希望内容】
- 業務内容:○○
- 想定範囲:○○〜○○
- 希望開始時期:○月
- 契約期間:○か月
- 希望納期:○月○日までにご提案希望
なお、社内比較のため、本件は他社様にも見積もりを依頼しております。
あらかじめご了承いただけますと幸いです。
恐れ入りますが、○月○日までにご返信をお願いいたします。
ご不明点があれば、遠慮なくお知らせください。
何卒よろしくお願いいたします。
急ぎで見積もりをお願いするときのメール例文
件名:【至急/見積もり依頼】○○製品について
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
急なお願いで恐縮ですが、○○製品の手配を急いでおり、
至急お見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【見積もり希望内容】
- 製品名:○○
- 数量:○○個
- 希望納期:○月○日
- 条件:在庫がある場合の最短納期もご提示ください
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、
○月○日(○)○時までにご回答いただけますと大変助かります。
もし上記日程でのご対応が難しい場合は、
可能なご回答時期だけでもお知らせいただけますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
条件変更後に再見積もりをお願いするメール例文
件名:再見積もりのお願い(○○案件)
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日はお見積もりをご提示いただき、ありがとうございました。
社内で検討した結果、条件を一部変更のうえ、再度お見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【変更後の条件】
- 数量:○○個 → ○○個
- 納期:○月○日 → ○月○日
- 仕様:○○を追加
- 希望:保守費用がある場合は分けて記載いただきたいです
お忙しいところ恐れ入りますが、
再見積もりをご提示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
コピペしやすい短めの見積もり依頼メール文例
「長すぎる文章は使いにくい」という方のために、短めの文例も載せておきます。
短く整った定番文例
件名:○○のお見積もり依頼
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
下記内容にて、お見積もりをご依頼したくご連絡いたしました。
- 商品・サービス名:○○
- 数量:○○
- 希望納期:○月○日
- その他条件:○○
恐れ入りますが、○月○日までにご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
初回連絡向けの短文例
件名:【見積もり依頼】○○について
株式会社○○
ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
株式会社△△の□□と申します。
貴社の○○について検討しており、
お見積もりをご提示いただきたくご連絡いたしました。
- 内容:○○
- 数量:○○
- 希望時期:○月
- 回答希望日:○月○日
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
件名の例文だけ先に知りたい人向け一覧
件名は悩みやすいので、すぐ使いやすい形をまとめます。
丁寧で無難な件名
- ○○のお見積もり依頼
- ○○見積書ご送付のお願い
- ○○に関するお見積もりのお願い
新規取引先向けの件名
- 【見積もり依頼】○○サービス導入のご相談
- 【お見積もりのお願い】○○について
急ぎの件名
- 【至急】○○のお見積もり依頼
- 【至急/見積もり依頼】○○製品について
相見積もりの件名
- 【相見積もり依頼】○○業務について
- 【見積比較のお願い】○○サービス導入について
見積もり依頼メールに入れるべき項目チェックリスト
送信前に、次の項目を確認するとミスを減らせます。
最低限入れたい項目
- 宛名
- 自社名・氏名
- 依頼の目的
- 商品名またはサービス名
- 数量
- 希望納期
- 回答期限
- 連絡先
あると親切な項目
- 型番
- 希望仕様
- 納品先
- 予算感
- 添付資料の有無
- 見積書の形式指定(PDF・Excelなど)
- 税込・税別の希望がある場合の補足
見積もり依頼メールで失礼になりやすいNG例
丁寧に書いたつもりでも、次のような表現は少し雑に見えやすいです。
条件が少なすぎる
NG
見積もりお願いします。早めにください。
これでは、相手が確認しなければならないことが多すぎます。
改善例
下記条件にてお見積もりをご提示いただけますでしょうか。
可能でしたら○月○日までにご送付いただけますと幸いです。
期限だけ強く、配慮がない
NG
明日までに必ず送ってください。
改善例
誠に恐縮ですが、社内検討の都合上、明日○時までにご提示いただけますと大変助かります。
難しい場合は、可能な時期をご連絡いただけますと幸いです。
相見積もりを隠す
相見積もりそのものは珍しくありません。
ただ、後からわかると印象を損ねることがあります。
おすすめの書き方
本件は比較検討のため、他社様にもお見積もりをお願いしております。
見積もり依頼メールを送った後の対応
見積もり依頼は、送って終わりではありません。
受け取った後の動きまで整えておくと、やり取りがきれいです。
見積書が届いたらまず確認したいこと
- 条件に漏れがないか
- 数量・仕様に誤りがないか
- 納期が希望と合っているか
- 送料・保守費・初期費用などが分かれているか
- 有効期限の記載があるか
返信するときの一言例
見積書を受け取ったら、まずは簡単にお礼を返すと丁寧です。
例
お見積書をご送付いただき、ありがとうございます。
社内にて確認のうえ、改めてご連絡いたします。
返信が来ないときの催促メール例文
催促は、強く言うよりも確認のお願いとして送るのが無難です。
やわらかい催促メール例文
件名:Re: ○○のお見積もり依頼
株式会社○○
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日お送りしました○○のお見積もり依頼につきまして、
ご確認状況はいかがでしょうか。
行き違いでしたら恐縮ですが、
社内確認の都合上、○月○日頃までにご返信をいただけますと助かります。
ご多忙のところ恐れ入りますが、
何卒よろしくお願いいたします。
見積もり依頼メールに関するよくある質問
電話でお願いしたあともメールは送ったほうがいいですか
送ったほうが安心です。
電話では伝えきれない条件を文章で残せるため、認識違いを防ぎやすくなります。
添付資料はあったほうがいいですか
仕様書、型番一覧、依頼範囲のメモなどがあるなら、添付したほうが親切です。
メール本文には要点だけを書き、詳細は資料で補うと読みやすくなります。
予算は必ず書くべきですか
必須ではありません。
ただし、予算感を出せるなら、相手も提案の幅を調整しやすくなります。
「見積もり」と「見積書」はどう使い分ければいいですか
会話や本文では「見積もり」、
書類そのものを指すときは「見積書」と書くと自然です。
まとめ
見積もり依頼メールで大切なのは、丁寧さと具体性の両立です。
特に意識したいのは、次の3点です。
- 件名で用件を明確にする
- 条件を箇条書きで整理する
- 回答期限をやわらかく明記する
迷ったときは、まずは無難な定番文例を使い、
そのうえで数量・納期・仕様などの条件を自社用に差し替えれば十分実務で使えます。
取引先に失礼なく、かつ返答をもらいやすいメールにしたいなら、
「長く書くこと」よりも、必要なことを漏れなく、読みやすく書くことを意識してみてください。
