「今すぐ返事をしないと失礼かも」と思いつつ、すぐには結論を出せない場面はよくあります。
そんなときに役立つのが保留メールです。
大切なのは、ただ返事を遅らせるのではなく、
- メールを受け取ったこと
- 今は判断中であること
- いつまでに返事するか
を先に伝えることです。
この3つが入っていれば、相手に不安を与えにくく、印象も悪くなりにくくなります。
ここでは、保留メールの基本から、そのまま使える例文まで、場面別にわかりやすくまとめます。
保留メールとは
保留メールとは、依頼・提案・日程・条件・採用オファーなどに対して、すぐに結論を出せないときに送る返信メールのことです。
「まだ決められません」とだけ伝えるのではなく、なぜ今すぐ決められないのか、いつ返答する予定かまで添えるのがポイントです。
保留メールが必要になりやすいのは、たとえば次のような場面です。
- 社内確認や上司確認が必要なとき
- 条件を比較してから決めたいとき
- スケジュール調整に時間がかかるとき
- 提案内容を持ち帰って検討したいとき
- 採用やオファーへの返答を少し待ってほしいとき
保留=先延ばしではありません。
相手にとっては「今どういう状態なのか」が分かるだけでも、かなり安心感が変わります。
保留メールで押さえたい5つのポイント
まずは受け取ったことを伝える
結論が出ていなくても、先に一度返信しましょう。
何も返さないままだと、相手は
- メールを見ていないのか
- 忘れているのか
- 断られそうなのか
が分からず、不安になります。
すぐ決められないときほど、一次返信が大切です。
理由は簡潔に書く
保留の理由は必要ですが、長すぎる説明は逆効果です。
たとえば、次のくらいで十分です。
- 社内確認に時間を要しているため
- 関係部署との調整が必要なため
- ほかの予定も含めて検討したいため
- 条件を整理したうえで判断したいため
細かく言い訳のように書くより、一文で伝えるほうが誠実に見えやすいです。
返答予定日をはっきり書く
「後日ご連絡します」「改めて返信します」だけでは、相手はいつ待てばよいのか分かりません。
そのため、できるだけ次のように書きます。
- 〇月〇日までにご連絡いたします
- 明日17時までに改めてお返事いたします
- 来週前半を目安にご回答いたします
期限が曖昧だと、保留ではなく放置に見えやすいので注意しましょう。
相手に配慮した言い回しにする
保留は自分都合になりやすいため、やわらかい表現を添えると印象が整います。
使いやすい表現は次のとおりです。
- 恐れ入りますが
- お待たせして申し訳ございません
- お時間を頂戴できますでしょうか
- ご都合が悪いようでしたらお知らせください
一方的に「待ってください」と書くより、ずっと丁寧です。
結論が出たらすぐに連絡する
保留メールを送ったあとに大事なのが、その後の対応です。
保留の期限より早く結論が出たなら、早めに連絡しましょう。
逆に、予定していた日までに結論が出ないなら、再度その旨を伝えるメールが必要です。
保留メールは、送った時点で終わりではありません。
約束した返答まで含めて、はじめて丁寧な対応になります。
保留メールの基本構成
迷ったときは、次の流れで書けば大きく外しません。
基本の型
- 宛名
- お礼・受領の連絡
- すぐに結論を出せない旨
- 保留の理由
- 返答予定日
- お詫び・お願い
- 署名
そのまま使える基本テンプレート
件名:〇〇の件につきまして
株式会社〇〇
〇〇様いつもお世話になっております。△△株式会社の□□です。
ご連絡いただき、ありがとうございます。〇〇の件につきまして、現在確認・検討を進めておりますが、
現時点ではすぐに結論をお伝えすることが難しい状況です。誠に恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までお時間を頂戴できますでしょうか。
期日までに、改めてご連絡いたします。お待たせして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
署名
件名で迷ったときの例
件名は、何の返答を保留しているのかが分かるようにしておくと親切です。
| 場面 | 件名例 |
|---|---|
| 提案への返答 | ご提案の件につきまして |
| 依頼への返答 | 〇〇の件のご返答について |
| 社内確認が必要 | 〇〇の件につきまして(確認中) |
| 日程回答を保留 | お打ち合わせ日程の件につきまして |
| 採用・オファー | 内定のご連絡につきまして |
件名を必要以上に長くする必要はありません。
用件が一目で分かることを優先しましょう。
そのまま使える保留メール例文
社外向け|提案への返答を保留したい場合
件名:ご提案の件につきまして
株式会社〇〇
〇〇様いつもお世話になっております。△△株式会社の□□です。
このたびはご提案をお送りいただき、誠にありがとうございます。内容を拝見し、前向きに検討しておりますが、
社内での確認と調整にもう少し時間を要しております。恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までご返答のお時間を頂戴できますでしょうか。
期日までに、あらためてご連絡いたします。お待たせして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
署名
使いどころ
営業提案、企画提案、業務委託の相談などに向いている文面です。
社外向け|見積・契約・発注の判断を保留したい場合
件名:お見積りの件につきまして
株式会社〇〇
〇〇様いつもお世話になっております。△△株式会社の□□です。
お見積りをお送りいただき、ありがとうございます。現在、社内で条件を整理しており、
すぐの判断が難しい状況です。誠に恐縮ですが、〇月〇日(〇)まで検討のお時間をいただけますと幸いです。
結論がまとまり次第、速やかにご連絡いたします。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
署名
ポイント
価格や条件に触れる場面では、理由を細かく書きすぎず、「社内で条件を整理中です」程度に留めると角が立ちにくくなります。
社内向け|上司や関係部署への確認が必要な場合
件名:〇〇の件について
〇〇部長
お疲れさまです。□□です。ご相談いただいた〇〇の件ですが、
現時点では関係部署との確認が完了しておらず、
すぐの判断が難しい状況です。明日15時までを目安に情報を整理し、改めて共有いたします。
取り急ぎ、現状のご連絡です。よろしくお願いいたします。
社内メールのコツ
社外ほどかしこまりすぎなくてもよいですが、
「いつ返すか」だけは明確にすると仕事が進みやすくなります。
社外向け|日程の返答をいったん保留したい場合
件名:お打ち合わせ日程の件につきまして
株式会社〇〇
〇〇様いつもお世話になっております。△△株式会社の□□です。
日程候補をお送りいただき、ありがとうございます。社内予定を確認しておりますが、まだ確定できておらず、
本日中のご返答が難しい状況です。恐れ入りますが、明日午前中までに改めてご連絡してもよろしいでしょうか。
お待たせして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。署名
この文面が便利な場面
打ち合わせ、面談、会食、訪問日時の調整などで使えます。
採用・オファーへの返答を保留したい場合
件名:内定のご連絡につきまして
株式会社〇〇
採用ご担当者様お世話になっております。□□です。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。大変ありがたいお話ではございますが、
今後の進路について慎重に検討したく、
すぐに結論をお伝えすることが難しい状況です。誠に勝手なお願いで恐縮ですが、〇月〇日(〇)までお時間を頂戴できますでしょうか。
期日までに、必ずご連絡いたします。お手数をおかけし申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
署名
注意点
採用やオファーへの返答保留は、通常の仕事メールよりも相手に影響が大きいため、お願い口調で書くのが無難です。
まずは一次返信だけ送りたいときの短文例
件名:Re: 〇〇の件
株式会社〇〇
〇〇様いつもお世話になっております。□□です。
ご連絡ありがとうございます。〇〇の件、現在確認を進めております。
明日17時までに改めてご回答いたします。
まずは受領のご連絡まで申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
署名
短文でも十分な理由
忙しいときは、まずこの形で返しておけば大きく失礼になりにくいです。
保留メールで使いやすい言い換え集
同じ意味でも、言い方を少し変えるだけで印象がやわらかくなります。
| 伝えたいこと | きつく見えやすい言い方 | やわらかい言い換え |
|---|---|---|
| 今は決められない | まだ決められません | 現時点では判断が難しい状況です |
| 少し待ってほしい | 待ってください | お時間を頂戴できますでしょうか |
| 確認が必要 | 分からないので確認します | 社内で確認のうえ、改めてご連絡いたします |
| 期限を伝える | 後日返事します | 〇月〇日までにご連絡いたします |
| 迷っている | まだ迷っています | 慎重に検討したく存じます |
特に便利なのは、次のフレーズです。
- 現時点では判断が難しい状況です
- 確認のうえ、改めてご連絡いたします
- お時間を頂戴できますでしょうか
- 期日までに必ずご連絡いたします
このあたりを覚えておくと、かなり応用しやすくなります。
保留メールで避けたいNG表現
「後日連絡します」だけで終わる
期限が見えないため、相手を不安にさせやすい表現です。
できるだけ具体的な日時を入れましょう。
理由を長く書きすぎる
事情を細かく説明しすぎると、言い訳っぽく見えることがあります。
理由は一文で十分です。
断るのか保留なのか分からない
たとえば、
- 難しいかもしれません
- たぶん対応できないと思います
- いったん考えます
のような言い方は、相手に「結局どうなのか」が伝わりにくくなります。
保留なら、保留だと分かる言葉にしましょう。
期限を守らない
これがいちばん印象を下げやすいポイントです。
もし予定日までに返せないなら、放置せずに
- もう少し時間が必要なこと
- 新しい返答予定日
を再度伝えましょう。
迷ったときの万能テンプレート
最後に、どの場面にも流用しやすい短めのテンプレートを載せます。
件名:〇〇の件につきまして
〇〇様
いつもお世話になっております。□□です。
ご連絡いただき、ありがとうございます。〇〇の件につきまして、現在確認・検討を進めておりますが、
現時点ではすぐに結論をお伝えできない状況です。恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までお時間をいただけますでしょうか。
期日までに改めてご連絡いたします。お待たせして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
署名
「理由」「期限」だけ差し替えれば、かなり幅広く使えます。
まとめ
保留メールで大切なのは、上手に言い逃れることではありません。
相手を待たせる事実に配慮しながら、現状と予定をきちんと伝えることです。
ポイントをもう一度まとめると、次の5つです。
- まずは受領の返信をする
- 保留理由は簡潔に書く
- 返答予定日を明記する
- 相手に配慮した表現にする
- 結論が出たら早めに連絡する
すぐ決められないこと自体は、決して悪いことではありません。
ただし、伝え方が曖昧だと印象が悪くなりやすいのも事実です。
迷ったときは、この記事の例文を土台にして、
相手・場面・期限に合わせて少し調整してみてください。
