年始の挨拶メールは、新年のお祝いだけでなく、旧年のお礼と本年もよろしくお願いしますという意思表示を伝えるメールです。
とはいえ、いざ書こうとすると、
- 取引先にはどこまでかしこまるべきか
- 上司にはどんな言い回しが無難か
- 「明けましておめでとうございます」は社外にも使ってよいのか
- 遅れて送る場合はどう書けばよいのか
と迷いやすいものです。
この記事では、新年に失礼のない表現に絞って、年始の挨拶メールの基本、相手別の例文、避けたい言い方まで、実際に使える形でまとめます。
そのまま使えるようにしつつ、少し言い換えるだけで印象がよくなるポイントもあわせて紹介します。
年始の挨拶メールで押さえたい基本
年始の挨拶メールは「お祝い・感謝・今年のお願い」の順で書く
年始のメールは、次の順で書くとまとまりやすくなります。
| 項目 | 入れる内容 |
|---|---|
| 冒頭 | 新年の挨拶 |
| 中盤 | 昨年のお礼・お世話になったこと |
| 後半 | 今年もよろしくお願いしたい旨 |
| 結び | 相手の発展や健康を気遣う一言 |
この流れにしておくと、定型的すぎず、失礼にもなりにくいです。
件名は「何のメールか」がすぐわかる形にする
年始は受信メールが増えやすいため、件名は一目で内容が伝わる形が安心です。
使いやすい件名の例は、次のとおりです。
- 新年のご挨拶【株式会社○○・氏名】
- 年始のご挨拶【株式会社○○・氏名】
- 本年もよろしくお願い申し上げます【氏名】
- 新年のご挨拶と御礼【株式会社○○】
社外向けなら、会社名や氏名まで件名に入れると親切です。
社外向けは「やや改まった表現」が無難
取引先や顧客に送る場合は、次のような表現が使いやすいです。
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました
- 本年も変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます
一方で、社内や親しい相手には、少しやわらかくしても問題ありません。
- 明けましておめでとうございます
- 昨年は大変お世話になりました
- 本年もどうぞよろしくお願いいたします
年始の挨拶メールで避けたい基本表現
失礼を避けたいなら、次の点は先に押さえておくと安心です。
- 「去年」より「昨年」「旧年」を使う
- 目上の相手に「賀正」「迎春」など短い賀詞だけで済ませない
- 「新年あけましておめでとうございます」のような重なった表現は避ける
- 賀詞と「あけましておめでとうございます」を重ねすぎない
- 営業色を強くしすぎず、まずは挨拶を主目的にする
年始メールは、売り込みよりも関係を気持ちよく始めることを優先した方が印象がよくなります。
年始の挨拶 メール 例文|相手別にそのまま使える文例
取引先への年始の挨拶メール 例文
最も使いやすい基本形
件名:新年のご挨拶【株式会社○○・山田太郎】
株式会社△△
営業部
△△様謹んで新年のお慶びを申し上げます。
株式会社○○の山田でございます。旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。
おかげさまで、昨年も多くの学びと成果を得ることができました。本年も、より一層ご期待に添えるよう努めてまいります。
変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。署名
社外向けで迷ったら、まずはこの形で大きく外しません。
かしこまりすぎず、軽すぎないバランスです。
関係が深い取引先に送る例文
件名:新年のご挨拶【株式会社○○・山田太郎】
株式会社△△
△△様明けましておめでとうございます。
株式会社○○の山田でございます。昨年は○○案件にて多大なるお力添えをいただき、誠にありがとうございました。
△△様のお力があったからこそ、無事に進行することができました。
あらためて心より御礼申し上げます。本年も、よりよいご提案と対応ができるよう努めてまいります。
引き続きご一緒できましたら幸いです。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
署名
具体的な案件名やお礼を一文入れると、定型文感がぐっと減ります。
お客様・顧客向けの年始の挨拶メール 例文
丁寧でやわらかい文面
件名:新年のご挨拶【株式会社○○】
○○様
明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。本年も、よりご満足いただけるサービスをお届けできるよう努めてまいります。
何かお気づきの点やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。本年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
署名
顧客向けは、敬意+親しみやすさの両方が大切です。
堅すぎるより、読みやすく素直な文面の方が好印象になりやすいです。
上司への年始の挨拶メール 例文
失礼のない基本形
件名:新年のご挨拶【山田】
○○部長
明けましておめでとうございます。
山田です。昨年は多くのご指導をいただき、誠にありがとうございました。
日々のご助言のおかげで、多くのことを学ぶことができました。本年は、昨年以上に業務で貢献できるよう一層努力してまいります。
至らない点もあるかと存じますが、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
上司向けは、感謝+今年の姿勢を入れるとまとまります。
社外向けほど硬くしなくても大丈夫ですが、くだけすぎないことが大切です。
社内全体・チーム向けの年始メール 例文
一斉送信しやすい文面
件名:新年のご挨拶
皆さま
明けましておめでとうございます。
昨年は多大なるご協力をいただき、誠にありがとうございました。
皆さまのお力添えにより、無事に一年を終えることができました。本年も、よりよい成果につなげられるよう、チーム一丸となって取り組んでまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。本年が皆さまにとって実り多い一年となりますようお祈り申し上げます。
社内一斉メールでは、個別のお礼よりも全体への感謝と前向きな空気を意識すると読みやすくなります。
協力会社・パートナー企業への年始メール 例文
継続関係を意識した文面
件名:年始のご挨拶【株式会社○○・山田太郎】
株式会社△△
△△様明けましておめでとうございます。
株式会社○○の山田でございます。昨年は○○プロジェクトをはじめ、さまざまな場面でご協力をいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、充実した一年となりました。本年も、よりよい形でご一緒できるよう努めてまいります。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。皆さまのご健勝とご発展をお祈り申し上げます。
署名
協力会社向けは、一緒に進めていく姿勢が伝わる言い回しと相性がよいです。
年始の挨拶メールへの返信 例文
取引先から年始メールをもらったときの返信
件名:Re: 新年のご挨拶【株式会社○○・山田太郎】
株式会社○○
山田様謹んで新年のお慶びを申し上げます。
ご丁寧に新年のご挨拶をいただき、誠にありがとうございます。昨年は大変お世話になりました。
本年もよりよいお取引ができますよう努めてまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
署名
上司から年始メールをもらったときの返信
件名:Re: 新年のご挨拶
○○部長
明けましておめでとうございます。
ご丁寧に新年のご挨拶をいただき、ありがとうございます。昨年は多くのご指導をいただき、誠にありがとうございました。
本年も学ばせていただきながら、しっかり業務に取り組んでまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
返信は長すぎなくて構いません。
お礼+昨年の感謝+今年もよろしくの3点が入っていれば十分です。
年始の挨拶メールで使いやすい表現集
冒頭で使いやすい表現
社外向け
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました
- 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます
社内向け
- 明けましておめでとうございます
- 昨年は大変お世話になりました
- 本年もどうぞよろしくお願いいたします
感謝を伝える表現
- 昨年は多大なるお力添えをいただき、誠にありがとうございました
- 日頃より温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます
- ご指導のおかげで、多くの学びを得ることができました
- おかげさまで、無事に一年を終えることができました
今年の抱負やお願いを伝える表現
- 本年もより一層努めてまいります
- よりご期待に添えるよう精進してまいります
- 引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます
- 本年も変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます
結びで使いやすい表現
- 貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます
- 皆さまのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
- 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
- 本年が実り多い一年となりますようお祈りしております
年始の挨拶メールを自然に見せるコツ
定型文だけで終わらせず「一文だけ具体化」する
年始メールは定型表現が多くなりやすいですが、次のどれかを一文だけ入れると印象が変わります。
- 昨年お世話になった案件名
- 相手に助けてもらった場面
- 今年力を入れたいこと
- 相手との関係を大切にしたい気持ち
たとえば、
昨年は○○案件にてご尽力いただき、誠にありがとうございました。
本年もよりよいご提案ができるよう努めてまいります。
この程度でも、かなり自然に見えます。
長く書きすぎない
年始のメールは、丁寧さを意識しすぎると長文化しがちです。
ただ、受け手としては短く、礼儀があり、要点がわかる文面の方が読みやすいものです。
目安としては、
- 取引先向け:4〜7文程度
- 上司向け:4〜6文程度
- 社内一斉:3〜5文程度
くらいに収めると、ちょうどよく整います。
年始の挨拶メールが遅れた場合の書き方
1月上旬を過ぎたら「寒中見舞い」として送る
送るのが遅れた場合は、無理に「新年のご挨拶」とせず、寒中見舞いとして送る方が自然です。
件名:寒中お見舞い申し上げます【株式会社○○・山田太郎】
株式会社△△
△△様寒中お見舞い申し上げます。
新年のご挨拶が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。寒さ厳しき折、皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
署名
遅れてしまったときは、お祝いよりもお詫びと気遣いを前に出すと整います。
喪中の相手に送る場合の注意点
相手が喪中だとわかっている場合は、「明けましておめでとうございます」などのお祝い表現は控えるのが無難です。
その場合は、次のように言い換えます。
件名:本年もよろしくお願い申し上げます【株式会社○○・山田太郎】
株式会社△△
△△様旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。皆さまのご平穏とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
署名
喪中に配慮する場面では、お祝いの言葉を避けつつ、礼儀と気遣いを残すのがポイントです。
年始の挨拶メールでよくあるNG表現
1. 「去年」をそのまま使う
「去年」は会話では自然ですが、年始の挨拶では少しくだけた印象になりやすく、縁起を気にする場面では避けられることがあります。
「昨年」「旧年中」に言い換えると無難です。
2. 目上の相手に「賀正」「迎春」だけで済ませる
短い賀詞は簡潔ですが、上司や取引先など目上の相手には軽く見えることがあります。
迷ったら、文章で丁寧に書く方が安心です。
3. 「新年あけましておめでとうございます」と書く
ビジネスメールでは、この表現は避ける方が無難です。
素直に、
- 明けましておめでとうございます
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
のどちらかにすると整います。
4. 売り込み色を強くしすぎる
新商品案内や営業案内を主役にしてしまうと、年始の挨拶メールとしては読みにくくなります。
案内を入れるとしても、挨拶が主、案内は従にとどめるのが基本です。
5. 全員にまったく同じ文面を送る
完全な使い回しは、相手に伝わることがあります。
少なくとも、
- 宛名
- 社名
- お礼の一文
- 今年の関係性に触れる一文
のどれかは変えましょう。
年始の挨拶メールで迷ったときの結論
年始の挨拶メールは、難しく考えすぎなくて大丈夫です。
大切なのは、次の4点です。
- 相手に合った丁寧さで書く
- 新年の挨拶 → 昨年のお礼 → 本年のお願いの順にする
- 件名で内容をわかりやすくする
- 一文だけでも相手に合わせて具体化する
まずは基本形を使い、そこに相手との関係が伝わる一文を足す。
それだけで、失礼がなく、かつ印象にも残る年始メールになります。
新年のスタートを気持ちよく切るために、ぜひ自分の言葉に少しだけ置き換えて使ってみてください。
